【1月8日配信開始】UPDATE流"魅せる"洋服の選び方

2019/1/7
「スーツの丈3cmで、あと5つ仕事が取れる!」
女性誌を中心に活躍するスタイリスト・白幡啓が、「ファッションに無頓着すぎる」番組MC奥井奈々の衣装をコーディネート監修する企画が始動。
普段着はカジュアル中心の奥井を、経済ニュース番組を背負って立つ存在としてどうアップデートするのか…女性も男性も参考になる、“魅せる”装いの秘訣を聞いた。
The UPDATEはいよいよ明日、1月8日21:00配信開始!奥井の衣装にもご注目下さい。
白幡啓(しらはた けい)1996年スタイリストに。otonaMUSE、BAILA、VERYなど多数の女性誌で活躍中。2016年にはオリジナルブランド「kei shirahata」を立ち上げると共に、セレクトショップ「styling/」ディレクターに就任。オンラインサロン「Kei Shirahata Styling maniacLOVE」も始動し、活動の場を広げている。

「完璧」はモテない

奥井 私自身は普段、あまりファッションに興味が無くて…どうコーディネートして頂けるのか、楽しみです。どんな方向性で考えているんでしょうか。
白幡 私は「今まで見たことの無い人」を作るつもりは無いんです。見たことあるけどちょっと違う、というのが人気が出ると思うんですね。
アナウンサーでキレイな人は当たり前。普通のアナウンサーだったらそれでいいのかもしれないけど、奥井さんはそうではなく、自分が意見を持ち、積極的に発信して行く立場。
そうなるとただキレイでいたらいい、というのとは全然違うアプローチになると思っています。
奥井さんはどこに出してもおかしくない正統派の美人さんなんだけど、その持って生まれたものに何を足していくかが重要です。
若さや勢いは生かして、もうちょっとクセをつける。クセというのは個性でもあるんだけど、それがあることでファンがつく。
この「クセ」を、正統派を少し崩すということで作ろうと思っています。
奥井 私自身のベースがあって、それを崩していくと。
白幡 そう。これがとても難しい。なぜかというと、奥井さんは見た目が完璧だから。
崩れたところがない人というのは逆に難しいの。完璧ってモテない(笑)。
どうしてもまず「顔」に目が行ってしまい、キレイな人だなというよくある印象しか残らない。でもそれではダメで、人を惹きつけるためには奥井さんという人間のクセ、個性が必要。
それをお洋服で上手に引き出してあげたい。
たかがお洋服と思うかもしれないけど、全身の佇まいや雰囲気を作るのに、何を着てどう見せるのかはとても重要です。
「経済ニュース」と聞くと、どうしても男性の方が経済に詳しいし、男性の方が見る番組なのかなあと思ってしまうと思うんですね。
そこに奥井さんが入ることで、女性がファッションから経済に入り込める、”経済のアイコン”になるような人気者を作ろうという気持ちでいます。
★皆さんはどのコーディネートが好きですか?動画をcheck⬇️

「爪痕」が次の仕事につながる

奥井 例えば大切なプレゼンの時とか、どういうコーディネートがいいんでしょうか。
白幡 ビジネスに結びつけるという意味では、一番は自分らしさ。自分が自分らしくいられるものを一つ入れることが大事だと思います。
例えば女性であれば大きなピアスを必ずつけるとか、男性ならネクタイの色や靴。
もちろん年齢や場所、TPOは当然考えなければいけないけれども、その中でどこに行っても何をしてもその人らしいということ、ファッションにおいても足跡、爪痕を残していける人が次の仕事につながると私は思っています。
あと大事なのは「好感度」。清潔感と言ってもいいかな。
奥井 日本のサラリーマンは、みんな同じようなスーツを着ているイメージですが…
白幡 奥井さんくらいの年齢だと、全員同じに見えるでしょ(笑)でも一人一人絶対違うんですよ。
「これでいいや」って思って着ている人と、「俺はこだわってる」っていう人はオーラが違う。
奥井 オーラが違うんですか。
白幡 うん、見分けられる。女の子も同じだと思うんですけど、すごくそっくりに見えても細かいこだわりが違うの。
例えばこの生地のこの糸の色が好きとか、このボタンの穴が…とか、そこまでこだわっている人もいるんですよ。
そういうこだわりがある人というのは仕事にもその姿勢が出るから、優秀な人が多い。それは今まで仕事をしてきた中で感じています。

「細部」にビジネスが生まれる

白幡 同じスーツでも、例えば丈を3cm短くするだけでグッと格好良く見える。少し変えるだけで全然違うんです。
街を歩いていて「その靴の先の形が違ったら、あと5つ仕事取れますよ!」と思ったりします(笑)。
でもそれも普遍的な正解は無くて、その時々のトレンドに左右されて変わっていく。この細かく突き詰めていく部分にお金が生まれているんですね。
奥井 一方で、日本人は人からどう見えるかとか、人と同じかどうかということを気にしている気がします。
白幡 海外、例えばニューヨークなどでは結構フランクな服装で働いていて、個性がありますよね。
逆に日本は「人と違わないことが大事」という文化。それをどうやったらアップデートしていけるかというところにも興味があります。
そこにもビジネスが生まれていくと思う。
でも同じものが安心するという文化を逆転させるには、メンタルというか、人と違っていいんだよという意識改革をしないと無理でしょうね。
私はスタイリストとして、例えば同じスーツを着ていても「私はここがイケてるから大丈夫!」と思えるように、何かその人なりのポジティブなポイントを個性として持てるようなスタイリングの方法を伝えていきたいと思っています。
奥井 styling/というお店は、そういう場でもあるんですね。
白幡 自分が作ったものを買って頂くときに、どこが可愛いのかとか、こっちの方が似合いますよというのを誠意を持って直接伝えたいの。
だから接客もさせて頂きますし、コーディネート相談にも乗っています。パーソナルなことを改善してあげられるようなお仕事をしていきたいと思っているんです。
お店に来てくだされば必ずオシャレにしてあげる自信があります(笑)。それでお客さんもちょっと自分に自信を持って帰ってくれれば素敵でしょう?
今お洋服のビジネスはとても大変だと言われていて、それは市場に「たくさんありすぎる」からなんですね。ブランドも値段が高いものから安いものまであふれている。
その中で何を選ぶのかというときに、困ってスマホを見て真似ばっかりしていくと、自分が無くなってしまうんですね。だから「あなたの良さはここです」って言ってくれる人が必要。
そういう場を広げるために、去年の秋からオンラインサロンも始めました。サロンでは、もっと密にスタイリストとしてのアドバイスを伝える活動をしています。
「ファッションに自信をつける」オンラインサロン

俯瞰で見れば軸ができる

奥井 年齢によって気をつけるべきファッションのポイントはありますか。
白幡 人によって何歳で来るかは違うんだけど、今まで好きだったものがある日突然似合わなくなるということがあるんですね。
大事なのはそこでそれを「追わない」ということ。
その日が来たら、自分が集めてきたものを俯瞰で見た方がいいと思うの。
何歳になっても捨てられないものを床に置いて、上から見る。そうすると、自分が何が好きなのか、なぜそれが好きなのか客観的に見えるんですね。
それを続けていくと、自分の軸がブレずにアップデートしていきやすい。
例えば奥井さんなら、25歳の今いらない気がしていても、24歳までこれが大好きでした!というものを捨てずに、厳選してとっておく。
そして経験値が上がった26歳の時に、とって置いたものをもう一度「なぜ好きだったのか」改めて見てみるんです。
それがもしかしたら「再び必要なもの」になっている可能性があるから。
これはお洋服だけじゃないんだけど、自分自身に「これが足りない!」って思った時に、実はそれがかつて持っていたのに捨ててしまったものだったりするんですね。
だけど捨てずに厳選してとって置いて、俯瞰して客観的に見るクセをつけておけば、「これは手持ちにあったな」と気づくことができるでしょ?
これの繰り返しが、自分らしさを作っていく基本になると思う。
この基本さえできれば、チャレンジできる。年齢に関わらず、流行っているものに手が出せるようになって、上手に取り入れていけるようになる。
それが自分自身をアップデートする、ということだと思います。
ここから「経済のアイコン」に変身できるか!?

「The UPDATE」1/8(火)スタート!

経済ニュース番組「The UPDATE」。
コンセプトは「スマホファースト」「インタラクティブ」「ニュースの深掘り」、リアルタイムで経済を”楽しめる”番組です。
配信はNewsPicks(@NewsPicks)The UPDATE(@TheUPDATE_NP)の公式Twitterアカウントから。
初回は明日1/8 (火) 毎週火曜21時配信予定です。
奥井のファッションもお楽しみに!
(取材:奥井奈々、執筆:青木理恵、撮影:富澤友則)