【落合陽一×猪瀬直樹】大阪万博まで時間がない。僕が焦る理由

2019/1/3
アメリカ、中国がテクノロジーを中心として成長を続ける一方、かつての成功モデルから脱却できずにいる日本は低成長にもがき、少子高齢化の影がじわりと忍び寄る。
山積する社会課題を解決し、新しい時代を構想するためには、今の日本を規定する「近代」を見つめ、機能不全の構造をアップデートする必要がある。
平成から新時代へ。2020年の東京五輪、2025年の大阪万博、そしてAI時代の生き方・働き方…
未来に向け、いま考えるべき日本の課題をメディアアーティストの落合陽一氏と作家の猪瀬直樹氏が語り合った。(全2回)

2025年までに何をするか

猪瀬 2025年になると、団塊の世代が75~80歳くらいになって後期高齢者となり、社会保障面、財政面の課題がいっそうリアルになってくるはずです。
これは、今もう待ったなしで進めていかないと間に合わない問題だよね。
落合 おっしゃる通り、今後さらにマズい状況へ行くと思っています。
例えば、医療費の3分の1を75歳以上が使うとして、後期高齢者に団塊の世代が入るのが2025年ですよね。
この頃には、日本の財政に多大な負担が生じていることになる。だから、それまでに何らかの解決策を見つけなければなりません。