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【黒川清】“日本型タテ社会”がイノベーションを阻害している

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    日本社会が「タテ社会」「イエ社会」であるというのは、1967年に中根千枝氏が『タテ社会の人間関係』を出版してベストセラーになって以来、日本で広く流布した論です。「日本特殊論」の理論的根拠ともされてきました。もっとも、すでにずいぶん反論もされています。自分の属している会社(公務員ならば「わが社」と呼ぶ省庁)を最優先するのも上司の意向を常時忖度するのも、日本に限ったことではなく、世界中で見られます。実験結果の捏造や事故の隠蔽も世界中で見られます。ソ連のような社会主義社会でも同様であったし、東南アジアや中東の社会を見ていると、むしろそういう社会の方が世界の大部分であろうと思います。イノベーションが起きない、というのも、世界の国々の9割以上では、日本と比べても起きていないでしょう。これらは、程度の問題で、日本はむしろマシな部類でしょう。
     「タテ社会」論は、1960年代、70年代の当時は、むしろ日本経済の成功の秘密、を解明する議論として読まれました。世界のほとんどでは、家族意識や部族意識、あるいは宗教的連帯意識は強くても、国家、ましてや会社のために必死で働くという意識は薄い、むしろ家族のために国や会社からかすめ取ることばかり考えていて汚職になる、しかるに日本人は会社のために必死で働き大企業が次々に成長していったのはなぜか?というわけです。その答えとして「タテ社会」「イエ社会」が示されて、多くの人々が納得しました。
     「日本でイノベーションが起きない」という時に比較されるのはほとんど米国ですが、世界的に見れば米国が異常です。これはまず米国が移民社会で競争社会であることと切り離せないでしょう。世界のほとんどは終身雇用ではなく、2,3年でみんな職をかわるのはアジアでもアフリカでも見られることですが、だからといってイノベーションは起きません。
     この記事の定義だと仏陀やマルクスもイノベーターということになりますが、確かに、日本ではそういう世界史的に新しい価値を示して世界中に影響を与えた人物はいません。そういうスケールも含めてのイノベーションとなると、数千年の文明の知的蓄積がモノをいうので、欧米でなければ中国、インド、あとは一時期の中東くらいからしか現れていません。日本は歴史を通して中国と欧米からの輸入だけです。人事異動の仕組みを変えたくらいでどうこうなる話ではありません。


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    近畿大学 情報学研究所長 特別招聘教授

    1996年と2017年のGDPを比べると、名目値ではほとんど変わっていない。つまりこの20年間日本は凍結していたとも言える。その主原因がタテ割り社会というのは完全同意。そもそも同じ会社や組織に30年もいたら外の世界のことは理解不能になる。しかも競争相手は同じ井の中の蛙だからレベルは低い。そんな人と阿智がそれぞれの組織の頂点に立ってもたいしたことできないのは当たり前。今の日本に必要なのは、非正規社員をなくすことではなく、むしろ正規社員を廃止し、最長雇用契約期間を10年くらいに定め、10年ごとに契約更新する仕組みにした方がいいのではないか。そうすればすべての人が10年ごとにキャリアチェンジを検討し、自分の人生設計をより真剣に考えるようになると思う。黒川先生は医学会の中枢にいて、政府にも近く、世の中の中心を経験してきた人。そういう人が言う言葉には重みがあるし、皆聞かざるを得ないから、どんどんこういう発言をして欲しい。


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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    私もニューヨークにいる間に何度もお世話になり、帰国してからも度々声をかけていただいていますが、お話を伺うたびにたくさんの学びがあります。記事の内容はさておき、80歳を過ぎてもニューヨークに一泊三日で出かけ、時間さえあればこのような活動もされている、そのエネルギーにいつも感銘を受け、私も頑張らないととモチベーションを高めていただいています。年齢を全く感じさせない黒川先生のようなエネルギーが若い世代に集まれば、イノベーションは自然と起こるのでは、と思います。


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