英基準局、性差に関する固定観念扱う広告を禁止へ
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この流れは止められないかもしれませんね。8月にフィリピンの若いクリエーティブ対象のコンペティションで、女性(特に主婦)が固定の役割で出てくる広告(洗剤、食品)を減らすにはどうしたら良いかという課題を出しました。フィリピンはgender gap index は世界10位と性差は少ないのですが、広告表現は圧倒的に女性が登場します。お酒を除いて。答えは多岐に渡りましたが、女性チームからフレッシュなアイデアを出てきました。普段から不思議に思っていたという意見が多かったです。
ただあまりピリピリするのもどうかと思っています。私の中では「その表現を見て傷つく人がいるか」がメルクマール。それと固定っぽく見えても「共感できる」なら良いかと。例えばCMで車の駐車がうまくできない女性を描くにしても、駐車がうまくできる機能を訴求するものならあり(ただ男性でも描けるっちゃ描けるが)。そんなことで時間を無駄にするより公共機関を使おうだと▲。女性はそういうところが弱いので●●をどうぞ、的なCMはNG。文脈の問題ですね。
固定観念をうまく利用したCMを一つ紹介しておきます。Ishida さんと同様タイのCMです。
https://www.youtube.com/watch?v=MXojJgWuigI「性差をにおわす表現で広告が大問題」といえば1975年のハウス食品のCM「私作る人、僕食べる人」。
http://bunshun.jp/articles/-/4666
21世紀における家事分担のスタンダードからすると「『私作る人、僕食べる人』なんて言ったら奥さんからシバかれそう…」と思えます。
一方、1975年当時は「私作る人、僕食べる人」という表現に広告主も広告代理店もまるで疑問を持たなかったわけです。
では、21世紀の私たちが疑問を持たず行っていることはどうなのか?
そう考えると、イギリスでの今回の取り組みを無下にすることはできないと感じます。この問題の原因の一つに、ネット広告がターゲティングの精度をより高めた結果もあるのかもしれませんね。何でも自分のことを言われていると思っちゃうのかな。そこまで気にしなくて良いはずのことさえ気になっちゃうようになってしまったのかな。