ゴーン容疑者「決議あればいいんだね」 損失付け替え、銀行難色を押し切る
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日産のゴーン、ケリーの両氏は金商法違反、金商法違反で逮捕の後、拘留延長が不許可で、今日明日に保釈という段階で、会社法の特別背任の疑いで再逮捕された。司法に関連することは詳しくないので、専門的なことは分からないが、検察のゴーンの保釈を許さない強い意志や、切り札を切ったことは分かる。
産経の記事の会話の全容の真偽は不明だが、もし仮にゴーンと新生銀行のやり取りが事実ならば、ゴーンに不利に働く。要するにリーマンショックで追加担保が必要になり、契約を自身の資金管理会社から日産に変更したが、証券取引等監視委員会から会社法に違反する、という指摘を受けたため、契約を日産から自身の資金管理会社に再び変更した、ということだからだ。
時事通信の報道曰く、ゴーンは契約の変更の経緯について認めているが、契約は自身の資金管理会社に戻ったことに加え、日産に損害を与えていないと否認しているようだ。しかし、矢部善郎さん曰く「既遂になってから元に戻しても犯罪がなくなるわけではない」わけで、この報道が事実ならば大きな一撃だ。取締役会での決議内容が的外れなものであったかどうかというのも重要な論点だが、
①デリバティブを時価で売買したか
②スワップ契約にかかる実損があったか
仮に①が正しく行われ、②がなかったとしても、飽くまで発端がゴーン氏の個人的なスワップ契約である以上は、資産管理会社による買い戻しも想定され、実際に買い戻しが行われた際(日産にとっては売却)には、デリバティブの性質上、日産は莫大な益金計上を余儀なくされ、株主利益を大きく損なうことになる。
尾鰭はひれがついて語られている点も多いように思えるが、ゴーン氏が日産株をほとんど所有していなかったという1点に関しては、憤りを覚えざるをえない。
追記:時価で売買していなかったケースにおいては、当然有価証券報告書の虚偽記載等々、軋轢が生まれるという結果に当然至っているだろう。