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これは想定外ですね。基本的にトランプの胸中は今後景気が悪くなった時のスケープゴートとしてFRBを見做しているものと思われ、仮に保護主義の先鋭化で実体経済が悪化しても「FRBが利上げを続けたから」と責任を転嫁することが目に見えていました。

その一方、トランプ大統領は事あるごとにFRBの独立性は尊重すると述べてきました。これは「独立したFRBが勝手にやった利上げにより景気が減速した」というロジックを立てるための方便だと私は思ってきました。ここで解任してしまうと本気でFRB憎しと考えているのか・・・という話になります。

とはいえ、です。実際の所、トランプがここまで口先介入しても(中銀の独立性毀損への懸念から)インフレ期待が上がったり米金利が跳ねたりはしないのですから、逆説的ですが、金融市場は所詮、この先インフレが来るなどとは誰も思っておらず、FRBの糊代論に基づく空虚な利上げに付き合っているだけ、という実情も指摘すべきでしょう。皮肉にもトランプの利上げけん制はその行為はさておき、主張としては正しいものだと私は感じております。
本件の真偽はともかく、ここ数日のトランプ大統領が暴走モードなのは間違いありません。驚かされはしますが、よくよく考えてみれば、前回大統領選挙当時への原点回帰とも言えそうです。常識で推論しても仕方がないのがオリジナル・トランプですから、その結果が政治的にどう出るかも、軽々には判断できません。ここからが本領発揮なのかもしれませんね。
実際解任できるのかという論点と、中銀の独立性についてコメントします。
法律上解任できるか、ということですが、Federal Reserve Actの条文(Section10の2)を読む限り、理事であるFRB議長は、大統領によって理事職を解任することは可能なようです。正当な事由が必要とのコメントもありますが、とくに条件については規定がないので、自由にできる、とも解釈できそうです。
Section 10, 2
each member shall hold office for a term of fourteen years from the expiration of the term of his predecessor, unless sooner removed for cause by the President.

他方、日銀法の条文を読むと、役員のうち、正副総裁、審議員は、政府による解任権がないように読めます。というのも、理事は別途解任できると明文化されていますので、理事以外の役員は解任できないと思われます(第二十五条の3)。これは、日銀法が中銀独立性を強く意識して作られた法律である一方、FRB法は立法時期も古いもので、特に中銀独立性が意識されていない時代の法律であることが背景になります。

第二十五条 3 前項の規定(注:破産、禁固刑など)によるほか、理事については、財務大臣は、委員会からその解任の求めがあったときは、当該求めがあった理事を解任することができる。

中銀独立性については、これまでも政治から実質的に独立していたことはなかったですし、 あるべき論として是とされてきたのも、ごく1970-80年代の一時期を前提に考えられてきたものですので、絶対不可侵のものでもありません。最近の政治学の世界では、独立性神話を否定する論もあります。この分野については、リフレ政策などの源流である経済学の理論が追い付いてない印象があります(つまり経済政策として、独立性を守ることが正しいと言い切れるのか、個人的には疑問です)。
相変わらず、経済音痴っぷりを露呈していますね、トランプ大統領!
中央銀行の独立性を破壊して、政権に都合のいい政策を押し付けてしまうと、どんな問題が起きるかについては、ぜひ、日本の安倍政権から学んでください!
また、1980年代に中南米の国々がアメリカの金融政策の影響を強く受けて、対外債務に苦しんだ歴史を振り返って、今FRB議長の人事に下手に介入すると、中南米の国々から大挙して難民がやってくる危険性を、よく考えるべきでしょう。
世界の株式市場が軟調な中で、今一番大切なキーパーソンはアメリカの大統領よりもFRB議長です。どうしても誰かに変えたいなら、せめて、前任のイエレンさんに戻してください。
FRBの責任は物価と雇用の安定で、金融政策は株価の維持を目的として行うものではありません。利上げが嫌いなことは分かるけど、それは米国経済全般の動きとの関係で論じるべき。大統領が本気になれば解任は出来るでしょうが、金融政策のプロの冷静な判断が必要なこの微妙な時に解任したら、その影響が心配です。
とはいえ、我が日本銀行は、株価維持を大きな目的として金融政策を運営しているように見えなくもありません。政権と日銀のこの関係、トランプ大統領には羨ましいところかも (^^;
確かに中立金利引き下げての利上げはやり過ぎ感ありましたが、解任議論とは驚きです。
中間選挙でねじれ発生以降のトランプの暴走を懸念していましたが、どうやら現実のものになりつつあるようです。
ということは、株価下落の原因は、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長にあるとトランプ大統領は考えているということ。
連邦準備法によれば、ガバナー(議長を含みうる)は大統領によって解任しうる、とあるとのこと。
想定の一歩斜め上の動き。FRBの独自性という根本的な部分にふれますが、トランプ支持者にはわかりやすい動き。
彼を推薦したムニューシンに不満がとの記事が先日から話題になっていたので想定路線かも。来年は株価急落予想が多く出ていますが、交代&金融緩和復活なんてなったら意外に下げが小さい可能性も!?