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記事の論点は、「中国経済のグローバル展開がEUの利益になるのか」ということなのでしょう。「自由貿易」が徹底されれば、中国経済の台頭は避けられず、おそらく中国の一人勝ちになります。1980年代から2010年くらいまでは、「中国の巨大市場」の発展は米国やEU、日本の企業の利益と目され、実際多くの企業が進出して利益を得てきました。その時期が終わりつつあり、「巨大市場」で外国企業が利益を得ることは容易ではなくなり、むしろ中国企業が「一帯一路」を手始めに、世界の市場を制覇する流れが見えてきました。
 この状況に米国は手をこまねいてはおらず、単独で中国に貿易戦争を仕掛け、譲歩を引き出そうとしています。一方、EUは米国のような強力な要求はできず、せいぜい中国の投資を各国政府が制限するという守りの手を打てるだけです。ここにきて、EUのいくつかある弱点の一つが顕著にあらわれています。外に対して一致して強力に動けないということがEUの決定的な弱点になりつつあります。
 米国が自由貿易体制について注文を受ける際にいつも持ち出す「不公正な通商慣行」という非難は、1980年代の日本との交渉の際に編み出された論法です。非常に重要な門世プとのはずですが、かなり曖昧です。今では中国に対して、さらにはEUにまで用いられるようになりました。たしかに、中国では政府と経済の関係が米国とはかなり異なります。中国には自由貿易体制のもとで経済活動をしている、といういい分がありますが、外から見ると、護送船団で自由貿易の世界を荒らしまわっているようなものです。EUとしては、WTOのような国際的な多国間協定で中国に枷をはめたいのでしょうが、米国はそのような国際的枠組みを信用しておらず、米国一国で解決しようとします。米国一国の短期的利益を考えれば正解でしょう。しかし、本来は、世界全体の経済の安定的発展を想定して解決されるべき問題です。
中国に自国の産業が支えられている構造になっているEU諸国。

アメリカがなんと言おうと、中国との関係は優先的に考える必要があるということ。