この連載について
日本に新しい時代が到来しようとしている。明治維新から敗戦の「日本1.0」、敗戦から今日までの「日本2.0」に続き、2020年前後から「日本3.0」がスタートするのではないか。そんな予測を拙著『日本3.0』で記した。では、「日本3.0」はどんな時代になるのだろうか。各界のトップランナーとともに、「日本3.0」のかたちを考えていく。
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平成の時代が終わり、新しい時代を迎えようとしている今、未来を創る子どもたちの教育を約120ページにわたり大特集。
時代の先を読む各界のイノベーターたちは子どもにどんな力を授けようとしているのか、子育て事情を聞きました。
その中から、USJを再建した森岡毅さんの子育てを公開します。4人の子どもを育てた実体験に基づく結論は「親ができることは3つしかない」。本日2つ目を紹介します。
これは教育の鉄則中の鉄則。人材育成と子育てに似ていることは本当に多いと思いますが、人材育成には選択肢が社員にも会社側にもありますが、子育てには選択肢がありません。見捨てることはできないのです。それを示してあげることが一番大事ですね。それが無条件の愛でしょう。
子どもが生まれた時の感謝と初心を忘れないための処方箋が欲しいものですね。
我が家の場合は、夫婦で子育ての方針を話し合い、目につくところに貼り出しておくことを実験中です。いまのところ、機能しています。
何が違うのか。
育休を取って感じたのは、叱る回数が違うということ。自分が土日にパパをして叱る機会は一日に4、5回。だからこそ、それを大切な機会として叱ります。
一方で日常での叱る回数は一日に4、50回。5回に1回できたら褒められたのは、土日のパパだった時。「こぼさないようにテーブルに近づいて」と言ったそばから、わざと離れる、こぼす、泣く、叱る、ギャン泣きする、ものを放り投げる、叱る、悪いと思うことの全てをやる、また叱るという循環の中で、夜に「今日も褒めてやれなかった」と自己反省。
まぁまだ子どもが小さいからの過渡期かもしれませんが、日常の叱るって本当に大変だなと。これを毎日、何年もママはしているわけで。
ある意味、理想と現実のギャップが最も大きいものが子育てかもしれないなと思います。
今日子供2人を生きさせるために最低限のことをやって、明日の朝を迎える、で精一杯です。(生命維持に必要な食事と、社会生活営むために必要な洗濯しかできない、掃除はしなくても死なない)
上の子に申し訳無い気持ちでいっぱいです。
どうしたらいいのだろう。
○親はずっと変わりなく無条件に自分のことを愛してくれていると、子どもに信じさせること
○自信を持たせるためにも、子どもに対して否定的なことを言わないこと
そして、自戒の意味も込め、以前日大アメフトの件があった際に読んだ、心理学者でもあり、関学Fightersで以前監督を務め、関学の学長にもなられた武田建さんの本から引用させていただきます。
02. なぜ怒鳴るのか:
親が我が子に、教師が教え子に、上司が部下に夢を託すといった心理は確かにあると思います。また、我が子、教え子、部下のなかに自分の欠点を見出したときの不快感や怒りもあるでしょう。それは託した夢が破られたときと同じくらい強い嫌悪感を抱くものです。ですから、自分でも気がつかないうちに、つい怒鳴ったり、叱ったりして、自分の果たせなかった夢や願望を達成させようとしているのです。
-中略-
(怒鳴ってる人間に誰も好んで近づいてこないのに、怒鳴ってしまうのは)
怒鳴ることには即効性があるから
-中略-
怒鳴った途端に、「すぐに嫌な状態がなくなる」という一種のご褒美がもらえるから、私たちは怒鳴るのです。
が、怒鳴るだけでは、永続的な効果を保つことは難しいのです。
創元社 刊
「武田建のコーチングの心理学」より引用
色々試しましたが、なんで出来るようになったのかを子供と一緒に探求するのが効果的でした。
練習で体の動きをこう変えたことがよかった、とか、動画を撮って自分の癖を発見できたことがよかった、とか。一つ一つの場面を具体的に取り上げて、何が影響したのかをお互いで確認する。そのときの気持ちの変化をセットにして。
このプロセスを他に活かせないか、にトライ中。
具体的な成功体験が他に活かせるようになると、自信の連鎖が生まれるような気がしています。
”否定的なことは言わない”と書かれていますが、そもそも親が否定する根拠が間違っていることも意外と多かったりするのが事実だと思います。子供は子供なりに、日々沢山の情報をインプットしていて、それらの情報を元に行動しています。子供のインプット情報は親のインプット情報と全く違っていますので、親から見れば違和感のある行動というのは当たり前。むしろ、親が間違いだと思う子供の行動も、正解の一種なのだと思って、親の判断基準を進化させていくことが求められるのだと思います。
それにしても子育ても仕事上の後進の育成も同じですね〜。