RIZAP、監査法人「待った」 借金活用の利益計上
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簡単に言えば、ちょっとガラの悪い取立屋の行為ですかね。
ニッセンは1円で債権を売ることで税務上損失を確定出来ますので有り難かったと思いますが。
会社が確信犯で一連の会計処理を考えたとしたら、監査法人もかなり厳しいスタンスで監査をすることになります。
太陽監査法人に替えたことはマーケットには救いです。
RIZAPは、PLを良く見せることしか考えていないです。
トリッキーな会計処理もキャッシュが増えるならある程度許容出来ますが、これは、実態は借入金の額だけ特別利益が上がり、その利益相当は、グループとしては、借入金返済にキャッシュアウトされます。
PLばかり見がちな個人投資家は気をつけた方がいいですね。
しかし、ちょっと下品すぎるなぁ…元々、RIZAP→夢展望→トレセンテという親子関係(資本関係)にあったが、まずはニッセンHD(RIZAP外部)がトレセンテに対する債権を夢展望に1円で売却(①)。それと合わせて、夢展望からニッセンがトレセンテ全株を1円で取得(②)。
つまり、結局は夢展望とニッセンの間で、債権とトレセンテ株を交換したことになるので、1円という価格にあまり意味がない。
トレセンテの時価純資産をはるかに下回る"1円"という無意味な価格で買ったので、ニッセンは負ののれんを計上する。
そして、この時点で、
RIZAP→夢展望という親子関係と
ニッセン→トレセンテという親子関係に変わる。
また、もともとニッセン→トレセンテ という債権債務だったものが、夢展望→トレセンテ という債権債務に変わる。
その後、トレセンテは金融機関から借入をして夢展望に借金を返済する。
1円で買ったポンカス債権を額面で返済したのだから、償却債権取立益が計上される。
問題は株と債権を1円で売買し合ったという取引行為が不自然なわけで、監査上は重要な通例でない取引に該当すると思うので、取引価格の合理性や事業上の合理性を監査人は評価する必要があると思いますし、不正の兆候などの有無を評価しないといけないと思います(監査基準委員会報告240)。
ただ、当然ですが監査法人に、取引そのものを「待った」をかける権限はないので、それが会計数値として適切か?ということを指摘するに留めざるを得ないでしょう。
また、今回の取引では
上記①の時点でニッセンは債権を売却した損失を計上し、上記②の時点で夢展望(RIZAPグループ)はトレセンテ株の売却損を計上すると思うので、結局は純額の損益に与える影響は小さいはず。結局、どこまでグロスで収益と費用を計上できるか?ということが問題なのだと思いました。
以下について、監査人はしっかりと評価しなければならないと思います。
1. トレセンテ株と債権の交換と見做されるような一連の取引であったか?
2. その場合、いくらの価値同士のものを交換していたか?該当の適時開示はこちら。
http://www.dreamv.co.jp/ja/pdf/irnews/2018/20180416_01.pdf
まず、これはサイザップグループの連結子会社な夢展望の単体決算だけの話ですね。連結は関係なし。
親子会社間債権債務の話だから当たり前です。
つまり、ライザップグループの連結決算にも関係なし。
確かに本記事にもこっそり「単体」って書いてありますが、なんかミスリードな書き方ですね。
で、その「夢展望」の単体決算の話。
借入金を原資に返済したとしても、業績が悪ければ将来的にまたその返済額が買収した子会社に戻る可能性があると。
だから、返済ではなく、単なる預け金の可能性も捨てきれないから、益を計上させず、受け取ったお金を
預り金等の負債勘定に計上させたのでしょうね。
ただ、連結上はニッセングループに払うべき債務を圧縮できたのは間違いないし、益は確定してます。
おそらく、負ののれん発生益に含まれてそうです。
なお、株式取得による負ののれん発生益は、連結決算でしか登場しません。単体は簿価1円の有価証券が計上されるだけ。
正直言って、上場子会社の単体決算なんて、ライザップグループへ投資してる人にはほとんど関係ない話な気がしますけどね。
なお、単体決算は2018年3月期末でも債務超過のままです。損益も子会社からの配当と利息で利益が出てる感じでした。
ただ、この益出しスキームが成功していたら、単体決算も債務超過を解消出来てました。確かに「意図」は感じます。