国内スタートアップ買収件数、18年に過去最高
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よく言われることだがアメリカのEXIT は9割 M&Aで1割 IPO、日本は、その逆だ、と。
日本はマザーズというIPOしやすい市場があることも、IPOが多い理由の一つかと思う。
投資家や、場合によって事業にとって、「EXIT に貴賤なし」であり、選択肢が増えるのはよいことだと思います。
アメリカのスタートアップのEXIT を調べたら、M&A EXIT は、早い段階(たとえば、シードラウンドやシリーズAなど)が多い。調達ラウンドを重ねると、大企業にとっても買いにくい価格帯に。なので、漫然と企業経営をしていき、IPOが無理そうならばM&Aの道を探る、というスタンスでは、出口がなくなり、死が待っていそう。
グルーポンが流行った時、グルーポンの世界展開を見越して、先に自国でグルーポン風味なサービスを立ち上げ、オフィスも人もありますよー、買った方が世界展開はやいですよー、という売り込みで買収されていったスタートアップもあった。
ここまで戦略的なのは極例だが、常に、スタートアップには、自分たちを欲しがる企業というのは、どういう企業だろうか、どういう条件、タイミングならお買い上げされる可能性があるのかなど、考えておく必要があるだろう。スタートアップ買収のメインプレイヤーは古今東西、メガ化したスタートアップです。
米国なら一昔前はApple、MS、今はそれにグーグル、フェイスブックらが加わった大企業が買い手の主役。
日本だと規模的にヤフー、楽天、Zozo、ちょっと離れてDeNA、グリー等といったところがそれにあたる。
つまり買収を増やすには、スタートアップがメガ化して経済のメインストリームになっていく必要があります。
その意味では過去10年ほどは正直不作の時代だった感は否めない。インターネット第一世代の後、モバイルネイティブ世代としてのDeNA、グリーと続き、その後に数千億円企業の誕生に乏しかった。
しかし直近1-2年でそれが変わってきた感がある。
メルカリやラクスルのようなメガスタートアップ化の兆しを感じる企業を見るようになってきたと思う。
理由はシェアリングやデジタルトランスフォーメーション、フィンテックなど、バズワードではないテックの社会定着による産業や人間行動の再定義が進んできたゆえだと思います。
またそれに伴い、買収の二つ目のストリーム、すなわちノンテックの大企業による買収も進んでいます。
自動車、製造業、銀行、通信らのレガシー産業プレイヤーによる買収です。デジタルトランスフォーメーション時代による賜物でしょう。
一方で、日本M&Aの課題の一つは外国企業によるそれが皆無に近いほど少ない点があります。あらゆる意味でガラパゴスな自己完結型経済エコシステムでありかつ、低成長社会である故です。
日本以外では東南アジアでもインドでも、買収側のメインプレイヤーの一角は外資大手です。そのクラスタが丸っと居ない事が日本のM&A伸長について大きなビハインドとなっています。良い潮流。
大企業のマネーやデータでレバレッジをかけて成長を続けているベンチャーもある一方で、中には無理やり数字を作ってゴールしているケースも未だにあって、そういうのはなくなったら良いなと思います。買う側も残される従業員も不幸でしかない。
企業側にキャッシュが潤沢なのは2020年ごろまでと想定されるので、来年は駆け込み・押し込みM&Aも増えるんじゃないかと思われます。
デューデリが慎重になりすぎると機を逃すし、ノリでやると失敗する。MAコンサルの会社が増えてきている印象がありますが、この領域こそノウハウを溜め込んだ仲介業者が求められそうです。