皇太子の王位継承変更報道、「ばかげている」＝サウジ外相

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• 池内 恵

  東京大学 先端科学技術研究センター教授（グローバルセキュリティ・宗教分野）

  ・2018年11月22日

  サウジは家産制国家で、王政の根幹は家父長制だから、サルマーン国王がムハンマド皇太子を後継にすると言っている以上、揺るぎなく後継なのは確か。ただ本当に父亡き後に本当に後を継いで統治していけるかは分からない。家父長制の「長老」たる資質を示せるかどうか、惨憺たる結果に終わったジャーナリスト殺害事件を受けて、性格や行動様式が変わるかどうかが見ものです。家父長制だと極端に特定の家系の人物の性格に国家が左右されるので不安定なことは言うまでもない。平民の軽量級外相には決定権も発言権もない。個人の性格の形成に世界経済が左右されることのリスクに国際社会が耐えられなくなれば、また別の動きが出て来るでしょう。