【三菱重工CFO×朝倉祐介】MRJを支える「お金の意識改革」

2018/11/21
「三菱重工業のビジネス」と聞くと、どんなものを思い浮かべるだろうか。
発電所のガスタービン、原子力機器、ボーイング機の機体、自衛隊の防衛機、ロケットなど、さまざまな製品を作っているが、多くの人には遠い存在の企業かもしれない。
三菱重工は現在、民間ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の開発も進行中で、2020年半ばにも初号機を全日本空輸(ANA)に納入する予定だ。一般消費者が「初の国産ジェット旅客機」に乗れる日も近づいている。
その一方で、三菱重工はこれまで、大型客船の巨額損失やMRJの開発遅れなど、事業リスクも抱えてきた。こうしたリスクに対応するため、この10年間、経営陣は財務戦略で大鉈(おおなた)を振るってきた。
売上高4兆円、連結従業員8万人を誇る伝統企業はどこまで変わり、今後どう変わろうとしているのか──。
三菱重工の知られざる財務戦略」を仕切る小口正範CFO(最高財務責任者)に、シニフィアン共同代表の朝倉祐介氏が迫った。
(撮影:是枝右恭)

会社の生死を分けるのは「キャッシュ」