「買収=身売り」の表現はナンセンス スタートアップの新たな成長スキームとは?
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注目のコメント
いつもコメントしているような内容ですが、スタートアップのイグジット手段として買収がより定着してくると、起業家にとっても投資家にとっても選択肢が広がり、エコシステムそのものがより豊かなものに育っていくと思います。「イグジットのためのIPO」のような状況は多くの当事者にとっても決してハッピーではないはずです。
敢えて「身売り」という言葉を使うのであれば、第三者割当にしても上場にしても、会社の一部を切り売りしている状況に変わりありません。完全買収のみをことさら「身売り」と称するのは、少数株主を蔑ろにする発想ですし、そもそも「身売り」なんて前時代的でネガティヴな表現を用いるのはいい加減にやめて欲しいと感じる次第です。私自身もM&Aされた当事者です(東大発スタートアップ リッテル → 2011年にネクスト/LIFULLに完全買収)が、最大のメリットは買収元企業の豊富なリソースが利用できることにあります。
LIFULL HOME'Sデータセットの提供など、研究開発活動の幅を大きく広げる取り組みは、M&Aのスキームなしには不可能でした。
https://www.nii.ac.jp/dsc/idr/lifull/homes.html見出しについてはもう本当その通りで…
大企業に買収されたリアルとしては、下記のSyn.の記事がオススメ。資金と顧客チャネルが欲するもの、一方で管理・スピードという点では課題があった(そして顧客チャネルという部分ではSyn.は失敗だった)という印象。
本記事でもSupershipや、同じくKDDIに入ったReluxについても触れられている。スタートアップも大企業も、それぞれの得手不得手があるし、成功・失敗経験を積み上げて、買収や提携での補完関係の成功確度を上げて、社会・技術の変化への対応が資金面と実行面でもっとうまくいくようになっていくと期待したい。
https://newspicks.com/news/3427647