創業以来、糖尿病管理サービスで実績
カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とする医療テクノロジーのスタートアップ「リボンゴ(Livongo)」は10月30日、2019年にかけて展開する新たなイノベーションを発表した。
薬を無料で提供する行動連動型のインセンティブプログラムや、AIを使ったクラウド接続型の音声対応血圧計といった同社の新製品は、慢性的な症状を抱える1億3500万人のアメリカ人にとって心強い進歩となる。
リボンゴは2014年の創業以来、糖尿病患者向けに血糖値の測定結果を、患者の端末と医療提供者や健康コーチの端末で同期する無線技術を提供している。
同社は数年をかけて、高度な機械学習やデータサイエンスによってシステムを強化し、すぐに役立つ所見を患者に伝えてきた。
たとえば、血糖値が急上昇した患者には「水を2杯飲んで短い散歩をしたあと、15分後に再検査するように」と助言することができる。あるいは、担当医師への電話を勧めることもできる。
リボンゴは30日の発表のなかで、そうしたイノベーションに名前をつけた。「実用的な健康シグナル(Applied Health Signals)」だ。この名称は、大手企業が膨大な量のデータを集積していながら、人々を直接的に助ける有益な情報を生み出せていないという事実を踏まえたものだという。
それこそまさに、リボンゴのグレン・タルマン最高経営責任者(CEO)が変えたいと思っていることだ。同社は保存された膨大な量のデータを解析し、有益な形で顧客にフィードバックしている。
「自社デバイスからだけでなく、ユーザーの電子カルテや薬局の請求記録からもデータを集めている」と、タルマンCEOは語る(リボンゴは30日、新たなデータ提携についても発表した)。「データを多く集めるほど、優れた解が得られるという好循環を生み出している」
2年でユーザー100万人獲得目指す
リボンゴによれば、アメリカでは現在、およそ10万人が同社のシステムを使っているという。
2019年に新たな携帯データ接続型血圧計をリリースするのに伴い、リボンゴのシステムの恩恵は高血圧患者まで拡大することになる。同社は2年以内にユーザー100万人を獲得することを目指している。
リボンゴは、同社が製造したハイテクな音声対応血圧計を日常的に使う一部のユーザーを対象に、薬を無料で提供する計画だ。同社は以前、糖尿病患者のユーザーに対して無料の試験紙を提供したことがあるが、それと同様の動きだ。
音声AIエンジンと統合された今回の血圧計は、ユーザーに直接話しかけたり、質問に答えたりすることができる。また、健康上の懸念を示す測定値が出て、それが対処可能である場合には、警告を発することもできる。
Inc.では2015年、タルマンCEOに関する特集記事を掲載した。タルマンCEOは連続起業家であり、リボンゴでは投資家からCEOに転身した人物だ。2015年当時、リボンゴの社員は数十人しかいなかったが、現在では500人近くにまで増加している。
マウンテンビューとシカゴにオフィスを構えているほか、社員の30%はリモートワーカーだ。リボンゴによれば、2017年の売上は3100万ドルで、2018年には倍増させることを目指している。リボンゴの評価額は、2018年4月の時点で8億ドルを超えている。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Christine Lagorio-Chafkin、翻訳:梅田智世/ガリレオ、写真:www.livongo.com)
©2018 Bloomberg L.P
This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.