ベトナムの衣料輸出が急増、米中貿易摩擦など背景=業界幹部
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こちらのブログも参照。ベトナムの縫製業に詳しい方の模様。長期的なベトナムシフトの傾向をまずベースに考える必要がありそうですね。
http://blog.livedoor.jp/saigon1995/archives/75144891.html
米中貿易戦争の影響によるベトナムへの生産移転の話題は、最近話をした複数の機関投資家の方々からも実際はどうなのかと聞かれました。
数年前、複数の大手日系アパレルメーカーからは、中国のサプライチェーンが強力でトータルコスト(手間なども含めて)は、ベトナムより中国の方がベターを聞きました。当時は、ベトナムでは材料の現地調達が不十分との見方。最近はベトナムのサプライチェーンが改善してきているという見方を聞くようになりました。まだ中国に追いついている状況ではないでしょうが、ベトナムの裾野産業が変化し始めていることが推察されます。月末にベトナムに行くので、現地で調べてみたいポイントです。
米中貿易戦争といった比較的短期の現象が目を引くので、そこからの説明がもっともらしく聞こえますが、長期的な構造変化を見据えた上で、短期要因を加味していく必要があるでしょう。注目したい変化。
貿易摩擦ではハイテク製品や資源系が注目されがち。ただ、中国については、過去10年以上の人件費高騰のなかでも、軽工業が意外に他国にシフトしていない。沿岸部→内陸部シフトもあるだろうし、生産改善投資や、バングラなどでの工員環境ゆえにシフトできていなかった部分もあるという認識。
軽工業がシフトしていくことが、新興国の工業化を加速させてきたのが、過去の産業成長の歴史。日本も中国も、軽工業→重工業とシフトしてきた。ただ、中国が軽工業で依然として世界的に大きいポジションゆえに、中国以降の新興国には過去のこのパターンが十分に適用できてなかったと思う(ベトナムやバングラなどに一定のシフトはあるが、あくまで一定)。
中国からアパレル業が意外にシフトしていない状況については、2016年の記事だが下記に詳しい。
https://newspicks.com/news/1599434いくつかの感想がある。
1)ベトナムは中米貿易戦争で漁夫の利を得ている。
2)アメリカは貿易戦争によって繊維産業をアメリカに回帰させることは成功していない。
3)そもそも中国は、近年労賃の急上昇によって繊維産業がベトナムにシフトして、ベトナムの産業成長を促進した。