【注目】巨大ファンド生保、7000億の地銀株というレガシー

2018/11/9
上場企業の大株主である生命保険会社は、地方銀行の株式も大量に保有している。
なぜだかご存じだろうか?
NewsPicks編集部が独自に調査したところ、日本生命保険、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の大手生保4社が保有する地銀株は、総額7000億円に達することが判明した(下表参照)。
しかも、これは「大手4社の株主順位が10位以内の地銀」のみが対象になっている。
明治安田を例に取れば、76行もの地銀株を保有しており、うち10位以内の大株主に名前を連ねているのが49行。差し引き27行の保有金額は、ここには含まれていない。
すなわち、大手4社が保有する地銀株は、実際には7000億円を大きく上回るわけだ。
7000億円と仮定しても、実に大きな数字である。対象となる地銀の時価総額合計が約9兆7000億円。その7.2%を大手4社だけで保有している計算だ。
内訳も見ておこう。下のランキングを見ていただきたい。
これは、大手生保4社の株式保有割合の高い地銀のトップ10行をランキング形式で示したものだ(11位以降は、本稿の最後に資料として掲載しておく)。
これをみると、北洋銀行の18.88%を大手4社が「所有」しており、4社合計の保有比率が10%を超える地銀は6行もある。