【解説】今さら聞けないブロックチェーン
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サッシャさん、寺岡さん、今日はとても短い時間でしたが「ブロックチェーン」についての理解は深まりましたか?
今回「ブロックチェーンをひとことで言う」という世紀の難題に挑戦しましたが、このテーマは何度挑戦してもやっぱり難しいですね。ラジオでは「価値移転」とだけいいましたが「デジタルの価値を譲渡できる仕組み」っていえば良かったな、と後になって思いました。
ブロックチェーンで扱える価値は「お金」や「仮想通貨」だけではなく「クーポン」「スタンプ」「ポイント」のような生活に身近なものから「商品の引換券」「電車やバスの乗車券」「ホテルの宿泊券」「スマートフォンで開けられる鍵」「民泊の一時的な鍵」「レンタカーの鍵」のような権利まで様々です。
これらの価値を友達に譲ったり、回数券のようなものなら、それをちぎって、人にあげたりこともできるようになります。
ここで重要なのは「価値を人に譲れる」ってところです。
今までのデジタルデータは、同じものをコピーし放題なので、実は「人にあげる」という事は難しかったわけですね。ブロックチェーンはこれを、暗号と数学の力を使って「人にあげる」ことを可能にしました。
だから、ブロックチェーンでできる事 =「デジタルの価値を譲渡できる仕組み」だよな、と、自らも改めて確認したところです。「ブロックチェーンとは何か」ではなく、「人々がブロックチェーンに何を期待しているか」の方が実際の動きを生み出しています。そして、多くの人が期待している「ライトな価値の移転技術」は、(狭義の)ブロックチェーンである必然性はないのですが(むしろ対極と言ってもいい)、真新しさと難しさから期待が膨らんでしまっていて、ギャンブラーや詐欺師にとって合法的で都合の良い資金調達方法になってしまっています。
ビットコインで使われてるブロックチェーンが注目された理由は、故障したり悪意のある人が存在する不特定多数のネット参加者によって、自発的に取引に信用を供与し得るという非中央集権的なシステムが数学的に存在し得るというアイデァに、非政府主義的なギークが熱狂し、そこに便乗してバブルを起こして一儲けした人が多数発生している、というくらいの話で、チューリップバブルのようなものです。しかし、チューリップがバブってもチューリップの美しさは暴落する事はありません。そういうことです。ブロックチェーンは「取引データや医療データなどデータを誰にも改ざんされずに永久に保存でき、許可された人はいつでも閲覧できる仕組み」&「そのデジタル価値を譲渡もできる」という、ちょっと加えた説明はどうだろうか。
その用途として、財布にも使えるし、医療のカルテや、時計のシリアルナンバーを保証する目的なんかにも使えるかも、という。
説明として全然不足しているけど、仮想通貨だけのイメージをこえて、いろいろなアイディアが浮かぶ人がもっと増えそうな気がする。
実際に海外では工学的な利用へのトライが進んでいるから、日本もぜひそうなって欲しい。