【マルケト社長】営業の「人海戦術」ではもう成長できない

2018/11/3
アドビが2018年9月、マーケティングオートメーション(MA)の米マルケトを約5000億円で買収することを発表した。米国だけでなく、日本でもMA分野のリーダーとして知られる同社だが、そもそもMAとは何なのか、そして、なぜ成長を遂げているのか。アドビとの展開を含め、日本法人社長の福田康隆氏に聞いた。
──9月にアドビによる買収が発表されましたね。
まだ、ロードマップも公表していない状況なので、確定的なことは言えませんが、マルケトは2006年の創業から、特にBtoB、そしてBtoCの中でも自動車や不動産など、検討型商材(Considered Purchase)の業界に強みを発揮してきました。
検討型の商材というのは、BtoBと同じようにマーケティング活動から商談を作って、営業がフォローして受注するような商材です。創業時から、セールスフォース社のCRM(顧客管理)と連携をする形で成長し、中堅企業そしてだんだん大手企業の方に展開を進めています。
一方、アドビはご存知の通り、Photoshopなどクリエイティブ製品から、2009年のオムニチュアの買収を起点にエンタープライズ(大企業向け)ITに入って、デジタルマーケティング全般に強みを発揮していますよね。
彼らは、デジタルマーケティングのハブとして、リーダーの地位にあるので、中小企業から導入を進めてきたマルケトと、お互いが補完しあう戦略ができるのではないか、と考えています。
──どんな企業が顧客にいるのですか。