太陽光発電を初の出力制御、九電 大規模停電回避へ原発優先
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注目のコメント
・とりあえず作って安く売ればいいじゃない
・とりあえず作って流してしまえばいいじゃない
というご意見があろうかと思うので、これについて誤解を恐れずできるだけわかりやすい例えを。
「電気」をバケツに入れた水に例えましょう。
それを一定の速さのベルトコンベアにのせて運ぶのが送電。
バケツを別の場所に保管しておくことはできません。
需要と共有のバランスが丁度良いときは何も問題がおきません。
需要が大きすぎたら?ベルトコンベアの先でユーザが水を取り合って大混乱。最悪大停電。
供給が大きすぎたら?受け取ってくれる人がいないのにどんどん来るので水はひっくり返りひどいことに。これも最悪大停電。
価格の問題ではなく、安かろうが高かろうが、ユーザがいないのに来てしまうことが問題。それが発電の難しいところ。実は超絶巧妙なバランスの上に成り立っています。
同じく、先に止めるべきは原子力や火力ではという議論もありますが、そもそもそれらの電力は、特に原子力は急に出力を上げたり下げたりできないので定常的に利用される分を供給しています。定常的に供給しなくては行けない分の電力が天候や風向きに左右されたら?それこそ世の中大停電です。>計画的に制御するのは果たしてどうか、というコメントしている方がいたので、遅ればせながら。
太陽光発電を制御しなければならないかどうかは、本来は当日そのタイミングでの天候等にもよりますが、なぜ前日に決めて発表するのか。
出力制御システム(PCS)が付いていないメガソーラーでは主任技術者に実際に現場に行って発電を停止してもらう必要があるからです。
再エネの出力を制御するために、電話あるいはファックスで連絡して対応してもらうので、週末だから人がいないなんてことにならないように、前日に発表しているわけです。このデジタル化の世の中で、信じられないかもしれませんが、九州電力さんはこういう電話連絡の訓練までしています。
旧電力会社の中央給電指令のように全てセントラルでコントロールという訳にはいかないメガソーラーもけっこういるのです。
北海道の停電の後、しばらくメガソーラーは系統から切り離されていました。それは通常であれば火力発電を余力をもって運転し、再エネの変動を吸収するのに、あの当時は100%の力を発電に回す必要があったからですが、多少余力が出てきたところで再エネに復帰を要請したら「いま週末なので人がいなくて対応できない」と断られるという事案が多く発生。
『「エネルギー供給事業者」なら、そりゃないよ・・』と多くの関係者が思った事案でした。
いま九州電力の管内では、かなりPCS付のメガソーラーが増えていますが、まだ無いところも多いのです。
PCS導入は早急に進めるべきですね。発送電分離が上手くいったからこそ起きた問題。
頭の軽い原発反対派の方は批判としてこの記事を上げるだろうが、長い目で見るとようやく、エネルギーとは何かについて多くの人が考えられるいいニュースでは?
ただ単に電力会社が悪いと責めるのではなく、電気とはどういうもので、どういう社会が理想か一人一人が考えられるといいですね