[モスクワ 11日 ロイター] - 米フェイスブック<FB.O>は11日、ロシアのデータベース提供会社「ソーシャルデータハブ(SDH)」が無許可で利用者情報を収集し利用規約に違反したとして、アカウントなど数十件を無効にした。同社はロシア政府に分析サービスを提供していたこともあるという。

フェイスブックは「SDHが利用者情報を収集していたため、利用者保護の一環として、同社のアカウントを最近削除した」と説明。「これはサービス規約への違反であり、SDHの66件のアカウント、プロフィール、ページおよびアプリを無効にした」とし、「調査と無効化を続ける見通しだ」と述べた。

2015年にSDHを創業したロシア実業家のArtur Khachuyan氏はロイターに対し、同社はいかなる法律やフェイスブックの規定にも違反していないと反論。フェイスブックから苦情を述べた書簡を受け取ったと述べ、公式な対応を準備中だと明らかにした。

ロイターが確認した書簡でフェイスブックは、SDHおよび、同じくKhachuyan氏が設立したFubutech社が、ソーシャルメディアに掲載された利用者の写真を分析して人物を特定する方法を国営サービスに提供したと主張。SDHに対し利用者情報の収集中止を要請するとともに、収集データの詳細について10月12日までに報告するよう求めた。