[ワシントン 11日 ロイター] - トランプ米政権は、トルコで拘束されている米国人牧師アンドリュー・ブランソン氏が12日に予定されている同国裁判所での審理で釈放されることに期待を表明した。ただ、米国務省は同氏の釈放について両国政府が合意したとは承知していないと説明した。

NBCニュースと米紙ワシントン・ポストは11日、米国とトルコがブランソン氏の釈放や一部の罪状の取り下げで合意したと報じた。

ペンス副大統領も両国の合意について確認を控えたが、12日の審理でトルコが同氏を釈放することを期待すると述べた。

米高官2人は、ブランソン氏の釈放に関するトルコとの合意はないと明らかにし、うち1人は「(釈放を)期待しているが、状況は流動的だ」と述べた。

共和党のリンゼー・グラム議員を含む4人の米上院議員は共同声明を出し、ブランソン氏の釈放は「長期的な米トルコ関係の改善につながる」と訴えた。

ワシントン・ポストによると、両国間の合意には未発動のものも含めた米制裁の解除が含まれたという。同紙は米当局者や関係者の話として、ブランソン氏の刑は軽減され、刑期をこれまで拘束されていた期間にとどめるか、残りの刑期を米国で務めることを認められることになると報じていた。

報道を受けてトルコリラは上昇した。

トルコの当局者は、裁判が行われていることを理由にコメントを控えた。

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