[ハノイ 11日 ロイター] - 三菱UFJ銀行[MTFGTU.UL]はベトナムの銀行ヴィエティンバンク<CTG.HM>に対する出資比率を50%に引き上げたい意向だ。ベトナム国営のベトナム・テレビ(VTV)が吉川英一・三菱UFJ銀行副頭取の話として伝えた。

VTVによると、吉川副頭取は「われわれは1920年以来、ベトナムに投資しており、ヴィエティンバンクに対する持ち分を登録資本の50%に引き上げたいと考えている」と述べた。

リフィニティブ・アイコンのデータによると、三菱UFJ銀行は現在、ヴィエティンバンクの19.73%を保有。ベトナムは銀行に対する外資の出資比率上限を30%としている。

このため三菱UFJ銀行が持ち分を50%に高めるには、ベトナム政府から特別な許可を得るか、同国政府が外資の出資比率上限を引き上げなければならない。政府としては、保有するヴィエティンバンク株をさらに売却することも意味する。

リフィニティブのデータでは、ベトナム国家銀行(中央銀行)がヴィエティンバンクの64.46%を保有している。VTVによると、中銀のレ・ミン・フン総裁は「政府はベトナムの銀行への出資、とりわけ弱体な銀行に外資が入ることを歓迎する。これらの銀行の外資による100%所有を認めるのを検討することもあり得る」と発言した。

ヴィエティンバンクは時価総額ベースで国内第4位。政府の定義に従えば経営基盤は弱くはない。しかし同総裁は、ヴィエティンバンクには増資が不可欠だと話している。

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