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各界にパラダイムシフトを起こしてきたイノベーターたちは、どのような生い立ち、人生を送ってきたのか? その深部に迫ることで、イノベーションを起こす源泉をたどる。
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ツアーの企画販売や航空券販売の取次を行う業界大手の旅行代理店。ホテルやテーマパークも展開。なお、ハウステンボスは2022年に香港の資産運用会社へ売却済み。
業種
旅行代理店
時価総額
1,520 億円
業績
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大手に本気で目をつけられたら終わりですよね。シェアを拡大しながら大手の進出にビクビクする毎日。これは恐ろしかったでしょうね。
一方で大手側から見るとカテゴリキラーから攻め込まれるのはそれほど危機感がありません。必ずその市場ははじめは小さいからです。気がついてもまず手が出せません。仮に売上1000億円のトップ企業があるとすれば1億円の商売では本気を出せません。10億が初年度から上がるのならともかくまず最初は見逃されます。必ず見逃されるのです。これが100億の市場があると思えば進出してきます。でもその時はもう遅いのです。こうしてレッドオーシャンが形成されます。
蟻の一穴から堤防は崩れますが、本当は蟻の一穴では崩れません。それを全て見逃すから崩れるのです。でもその穴を一つ一つ埋めていくことはコストに見合わないので構造的にできないんですね。
『なぜなら目立つと、「こんなところに有望な市場がある」と大手が乗り込んできてしまうからです。(中略)大手が本気で参入してきたら、吹けば飛ぶようなベンチャーが勝てるわけがない。まさに「出る杭は打たれる」のことわざ通りになりかねません。』
今は、情報伝播が圧倒的に早くなった。そのなかで、有望な市場が見つかって、そこに大企業が資本力を武器に進出してくるスピードより、プロモーションをして注目を集めて、顧客・資金・人財を集めるスピードのほうが速いし競争優位なのだと思う。
時間がかかれば資本力勝負になるが、大企業が時間をかけている間にスピードで市場を取ってしまう。でもそのためには認知や資金が必要。
逆に、大企業のスピードが早くなることが、ベンチャーにとって最大の脅威ともいえる。
出る杭を打つのは日本人のお家芸なのかもしれませんね。
記事引用:
社内にもナンバーワンになるまで「取材は受けないように」と指示し、来た話はすべて断っていました。なるべく目立たないように、できる限り静かにしていたのです。
なぜなら目立つと、「こんなところに有望な市場がある」と大手が乗り込んできてしまうからです。
当社は絶賛どベンチャーであり、吹けば飛ぶような会社ですが、正直な話、今振り返ると一つだけ後悔してることがあります。それは、サービスを始めてから2年間は完全ステルスを貫いていたのですが、2014年春のシリーズAの資金調達のタイミングでメディアに出てしまったことです。
ちょっとしたメディア露出では一般に知られるには至りませんが、大手企業に知られるには十分なので、その辺りから明確に大手企業の市場調査及び参入が始まりました。
もちろんメディアに出たおかげで優秀な仲間が集まってきたことは事実ですし、競合企業の参入は悪いことだけではないですが、無いに越したことはない。このお話はスタートアップや新規事業を担当されている方は必読です!
プロダクトに競争優位性が少ない場合は、その通り。メディアに出ることと出ないことのメリット/デメリットをよく考えるべし。
企業の提供価値が、メディアの提供価値と合うかどうかということもあるし。
そういう意味で、ステルスあるいは広報戦略に力を注がないという選択は正しいと思いました。
カテゴリートップになれば、メディアにとっての情報価値も高い。
そういう意味で澤田さんの戦略は、メディアのニーズにもマッチしたものだったのだと思います。
競合環境が厳しいが故に、一定のスケールを達するまでは潜る戦略。特に起業の壁が下がった現在は、有望市場に直ぐに競合参入が相次ぎます。一方、採用や顧客獲得に知名度を利用出来ないため、地道な組織作りが必要になります。
時代が変わりましたね。今は採用がとても大変なのでブランディングを含めてどんどん発信するベンチャーがほとんどですね。広報と人事がマストになってきています。そして目立たない必要があったところからITでほぼベンチャーの情報は丸裸になり、ただ、大企業のスピードは遅くベンチャーが勝てた。最近はスピード早い大企業も増えてきたので大変です。
全然目立たなかった頃のHISは記憶に残っていませんが、目立つための戦略を展開していた頃のことはよく覚えています。
その頃、高田馬場や神田にあった格安航空券販売会社はどんどん潰れていきました。親しくしていた会社がなくなるのは寂しかったですが、彼らは、その後ネットで海外情報を発信する会社を興したり、ライターになったりして、いかにHISを使い倒すか?のノウハウを提供してくれました。
海外旅行には、夢があります。
その夢を身近に感じるようなトレンドを作ったのは間違いなく澤田さんの功績だと思います。