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人気インスタグラマーは
写真をどんな風に楽しんでいるのか気になり、
舘野愛さんに取材しました。
印象的だったのは、舘野さんが試行錯誤しながら、
撮影方法を編み出していた点です。
同じカメラを持っていても撮り方に正解はなく、
表現の切り口が無限にあるツールなのだな、と感じました。
舘野さんの素晴らしい写真も一緒に、ご覧ください。
スマホカメラは誰でも綺麗な写真が撮れるように工夫されていますが、シャッター速度、明るさ、色、などをほぼ自動で処理してしまうため、僕にとっては「撮影者が意図していないことを勝手に行う装置」です。明確な意図をもって撮影する用途にはまだ使いにくく感じます。
無論スマホでも日常的に写真を撮ってはいますが「特に表現したいことはないが通りかかった記録を残したい」くらいの気持ちで使うことがほとんどです。
アカウントの「世界観の統一」という言葉が出てきますが、インスタマーケティングのプロも趣味でやっている人も、本当にみなさんこの同じ言葉を使うんですよね。1枚で見たときの美しさや驚きだけでなく、アカウントページで一覧で見たときの統一感を大切にしているということ。
きっと誰かに教わるのではなくて、自然発生的にみんなそこに行き着いているであろうこともまた大変興味深いです。
最初の志が高いと続かなかったりするので、ほどほどに楽しむのがいい。
インスタは気が向いたときに、いい写真が撮れたらあげるようにしています。
一方で、昔(銀塩の時代)は加工はなかった。そしてそういう時代からカメラが好きな人がいる。その昔からの顧客が「求めているもの、好きな理由」と、技術変化のバランスで、カメラメーカーにとっては厳しい時代だよなぁと改めて感じる。
写真文化という言葉がある。デジカメで何枚も取ることに躊躇がなくなり、スマホ普及でいつでもどこでも誰でも撮れるようになった。撮る人が増えれば文化として普及するし、だからSNSでの写真の力は強い。一方、広がる中では文化自体も変わる。
それに加えてスマホで加工すれば、かなり美しい写真が出来上がります。
インスタを見ながら、つくづく自分の実力のなさを実感する日々が続いています(汗)
実際に私がフォローしている料理研究家の皆さんも、全員高級一眼かミラーレスで食べ物の写真を撮っています。ダウンサンプリングされた絵でも、元の解像度が違うと英語でいう所の「Crisp」感が全然違うのですね。こればかりは入口の問題なので、今すぐAIでどうこうなるという問題ではないような気がしますが、いずれ超解像技術やドットずらし連写の合成で超えられてしまうのでしょうか。
これからの写真は見せるデバイスも意識していく必要があると感じます。
ただ、インスタでどれだけフォロワー付いても、実際にプロの写真家としてやっていける人は殆どいません。それはプロの世界は「依頼されたものを、クライアントの求める以上のクオリティとコストで撮る」からです。好きなものを好きなように撮っていられるインスタとは対極の世界です。