【直撃】過酷労働、テスラ作業員を癒やす「秘密のグルメ」

2018/9/23

シリコンバレーの「救世主」

わずか45秒で、疲れ切った心が癒やされる。
カリフォルニア州フリーモントにあるテスラの車体組立工場は、シリコンバレーの中でも、有数の過酷な現場からかもしれない。なにしろ、昼夜を問わず、鬼軍曹イーロン・マスクがやってきて、作業員たちに発破をかけまくるのだから。
実際、就職サイト「Indeed(インディード)」を覗けば、作業員たちの評価として「長時間労働」「強いプレッシャー」などの文字がこれでもかと並びまくる。
午後5時頃、テスラの従業員が夜勤のシフトのためバスに乗って工場に到着する(撮影:池田光史)
だが、それでもなんとか「最先端の電気自動車を作りたい」と踏ん張り続ける彼らに思わぬ「救世主」が現れた。
「YO-KAIエクスプレス」だ。
なんだそれは。というツッコミも出てきそうだが、シリコンバレーに今年登場した、出来たてホヤホヤのラーメンを提供する自動販売機だ。
ちょうどこの9月にテスラの工場にも導入され、凄まじい勢いで、消費されている。
フリーモント工場に入ったばかりのラーメン自販機。初めて見る従業員が何事かとソワソワしている
メニューは、「とんこつラーメン」「黒ガーリック油とんこつラーメン」など4種類。好きなものをスクリーンから選んで、タッチすれば、45秒で温かいラーメンが出来上がる。価格は税込みで11.98〜13.07ドル(約1300〜1500円)だ。
チャーシュー、コーン、海藻、ネギがのったラーメンからは湯気が立ち上り、食欲を掻き立てるが、実際、なかなかコシもあって、本家日本の味を知る記者でも、美味しく味わえた。
NewsPicks編集部は、ちょうどこの自販機がテスラの工場に導入された9月11日に、YO-KAIエクスプレスの創業者にインタビューを敢行し、シリコンバレーで目指す「ラーメン革命」の野望について聞いた。
アンディ・リンCEO:台湾出身。2004年に米国留学し、電気工学とコンピュータサイエンスで修士号を取得。2015年7月にYO-KAIエクスプレスを設立。ラーメン自販機を全米に拡大すべく奮闘中
(写真:池田光史)

「テスラ一号機」を納品

──とうとう本日、テスラのフリーモント工場で、ラーメン自販機が稼働するのですね?