この連載について
起業家イーロン・マスクが率いるテスラが燃えている。最新の電気自動車「モデル3」の量産での苦戦が伝えられて以来、株式非公開化での迷走や、マスクの奇行まで、ゴシップばかりが伝えられている。一体、テスラの裏で何が起きているのか。NewsPicks編集部が、総力取材で、その真の実態をお届けする。
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Founded in 2003 and based in Palo Alto, California, Tesla is a vertically integrated sustainable energy company that also aims to transition the world to electric mobility by making electric vehicles.
業種
電気自動車
時価総額
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業績
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NIOの店に入ってみても、一貫してライフスタイル提案。今は搭載されるAIアシスタントのnomiというキャラクターを使って、どれだけ生活が便利になるか、楽しくなるかがメイン映像として流れる。
ライフスタイルといっても従来型の車のライフスタイル提案とは一線を画していて、1つ1つの具体的なシーンでどんな機能や楽しみがあるのかを明確に打ち出してくる。
それもそのはずで、ウィリアム・リーは易車(BitAuto)というカーメディアの社長でもあり、超有名なモビリティ投資家。BitAutoの戦略として、投資提携によるカーライフ・データエコシステムを作って、カーライフ全てを通して顧客に価値提供することを目標にしている。
車の売買だけではなく、ライドシェア、免許取得、洗車、駐車場、違反歴管理など、包括的にとにかく高頻度でデータを取り、それを超高速にUXとプロダクト開発に活用するという戦略。
つまり、NIOはそのうちの、「車が好きで所有したい人向けの、ドライブ時の接点」でしかない、と捉えている。車へのデータ活用と、車データのライフ活用、双方が練り込まれている点で、頭一つ抜け出ていそうである。
今、その「真の創業者」が、テスラキラーの一つで、その手腕を振るっている事実は、ドラマとしても興味深いです。
そして、何よりも、今年に入ってから、EVをめぐる新興勢力の勢いは凄まじいものがあります。
日本では、あまり報じられていないテスラ包囲網の実態をレポートします。
そして今回、特に注目したのが、テスラの「真の創業者」マーティン・エバーハード氏が参画する中国のEVメーカー、SF(サンフランシスコ)モーターズ。2016年に米カリフォルニアで創業以来、ステルスモードを保ってきたが故にベールに包まれてきた、彼らへのインタビューに成功しました。
その本社を訪れると、ガレージから始まるスタートアップという域を既に越えて、立派な施設を持っているというのが第一印象。広告費をほとんど投入せず、ものづくりに集中してきたという彼らのプライドも感じました。
会社ではじめに出迎えてくれたのは、米国人と中国人の社員。資本関係が透けて見えるなと感じました。
SFモーターズは、2017年インディアナ州北部のAM General組立工場を買収しました。ここはGMのSUV「ハマー」、メルセデス・ベンツRクラスを生産した工場でした。
ここでトレーニングされた従業員をそのまま受け入れることができたことも、SFモーターズの立ち上がりの速さにつながったとのことです。
今後アメリカ市場、中国市場でどう評価が下されるのかとても気になります。
EV産業は完全保護貿易と潤沢な財政支援により中国の圧勝と言って良いでしょう。あとは既存の大手OEMがどこまで頑張れるか。
NIOなどへの期待も分かる一方で、期待があるゆえにほとんど売上が立っていない状態でIPOができる状況は、バブルの典型症状。
一方で、バブルがあるからこそ人もお金も集まり、進化が加速し、大部分の企業が数年後には消えていても残る企業が出てくるのも一面の真実。
Teslaを見ていると、立ち上がり、そしてその後の量産という2つの困難がある。後発者は記事にもあるようにTeslaの経験から学べることもあれば、一方で同じようなことを考える企業がほかにもいる状況なので競争がより厳しい。
またTeslaが既にやり終わっていて先行していて、Teslaが一種確立した状態になったからこそ、規模も量産力もある内燃メーカーの力の入れ方がTeslaのときよりはるかに激しいというマイナス面もある。
デザインというより如何に無駄をそぎ落とした「ミニマルさ」があるか?という点が最近のトレンドではないかと。そこを見出したテスラはやはりすごいし素晴らしい。