中国の「債務の罠外交」の危うさ ノーと言える国になったマレーシア、マハティール首相に学ぶ教訓
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注目のコメント
前ナジブ政権が、マレーシアのそこそこの国力の割には、中国プロジェクトを受け入れすぎていて、それがマハティール政権になって修正されたと考える方が適切だと思っています。
マレーシアは小さい、というイメージが日本では結構強いですが、名目GDPは世界38位(191カ国中、IMFデータ、2017年値)とそれなりの規模です。一人あたり名目GDPは9800ドル(69/190)、購買力平価は2万9000ドル(49/190)です。先進国の次のグループ、中所得国のなかではかなり上位グループになります。
マハティールは、首相就任早々に一帯一路については支持すると発言し、先日の習主席との会談でも協力姿勢を示しているにもかかわらず、マハティールが拒否しているという論調があったりするのは、不思議です。下記報道にでています。
日本でのマハティールに関する報道は、中国との対抗の文脈で捉えすぎ、あるいは、日本を重視してくれるという過度な期待が反映されているものが多いと感じます。マハティール外交をみていると、中国が大きくなり、その機会はとらえながらも、中国の政治外交におけるプレゼンスを日本など周辺国からの牽制を引き出してバランスをとろうとしていると思われます(これは過去もそうでしたし、ASEAN諸国は比較的よくやります)。
18才のときから24年間、この国を見つめ続けてきましたが、もうちょっとマレーシアへの理解がどうにかならないものか・・・と思っています。
https://www.scmp.com/news/china/diplomacy-defence/article/2160469/debt-laden-malaysia-wants-fair-and-free-trade-china
https://www.malaymail.com/s/1629327/dr-m-we-support-chinas-belt-and-road-initiative-but中国と国境を接する国は14もある。単に中国脅威論を唱えているわけではなく、戦略的関係にあるパキスタンにも経済回廊構想に批判的な声があるといった指摘や、中国の銀行も回収の不安を感じ始めている、中国政府のマレーシアに対する反応は抑制的である、国内にも一帯一路に批判がある、と言った点にも触れている。一方、記事は触れてないが、現実問題としてマハティール首相が一帯一路を拒否したのとほぼ同時にテンセントのウィーチャットペイ初の海外進出をマレーシアは受け入れている。
https://www.techinasia.com/wechat-pay-malaysiaマハティール首相に寄せる日本の期待。
ヤフーニュースですが、これは見やすかったです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180709-00543915-shincho-int