副業のリスクを心配する管理職に「複業研究家」が伝えたいこと
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注目のコメント
追記:ジーニアス三上さんのコメントは大変参考になりますが、"西村氏のように健康状態に支障が出る場合もある"というコメントについては誤解を招きかねないので追記します。
以下の記事にある通り、僕の体調不良は副業が招いたものではなく、会社員を辞めて独立したことによる不安そのものと、不安を忙しさで埋めてしまったことにあります。会社員・複業時代に体調を崩したことはありません。
https://www.businessinsider.jp/post-171048
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「副業解禁なんてしたら◯◯のリスクがあるんじゃないの…?」
という声をいたるところから聞くのですが、ほとんどのケースにおいてそれは「考えすぎ」です。
言うなれば今の日本企業は「開国前夜の江戸幕府」状態。
「開国なんてしたら日本は外国に侵略されてしまう!」
「日本製品が海外の製品に駆逐されてしまう!」
と戦々恐々としていた人たちも、いざ開国されて「文明開化」が起こったら掌を返したわけです。
「リスクがあるから副業禁止」ではなく「リスクを最小限に押さえる手立てを講じつつ、副業解禁する」が正しい経営判断だと僕は思います。自営業者な親父が5年前に亡くなった関係で、その1年ぐらい前から、継いだ母が営む家業の実質CFOをやってる西村です。家事手伝いならぬ、家業手伝い西村。
ある意味、副業状態です。無給で母の笑顔だけが報酬なので、複業・福業かもしれませんが。
副業解禁には、業務の時間管理、体調(精神含)管理が必須です。
業務の時間管理・体調管理ができない人間がやると、高確率でキャパオーバーが生じます。
その結果、業務がぐちゃぐちゃになってクレームの嵐がやってきたり、体調壊して長期休暇を余儀なくされます。西村さんのように。
コンプライアンスはもちろん大事ですが、それは形式的かつ最低限守るべきもの。
それよか、業務の「モジュール化」をして業務時間や業務場所をフレキシブルに変更できるようにし、いざという時は他人に振れる体制をある程度構築しないままにやると大変ですよ。
あと、フリーランスで副業させるということは、その社員は何らかの無限責任を負う業務を管理外でやってるリスクが出ます。
副業だろうが複業だろうが、フリーランス=個人事業主=社長ですから。その個人が背負う責任の重さが違う。
> 副業は自らの意思で、自らの裁量でいかようにでもコントロールが可能
できる能力がある人間ならばともかく、サラリーマン感覚で個人事業やったら、そのうちアンコントローラブルな事態がやってきますから。
そして、不可逆的失敗をやらかしますよ。
そうなると、本業も続けられなくなるでしょうね。個人の視点で言うと、いきなり副業だの複業だのと、魅力を感じつつもそうなかなか都合良く見つかるものでもないわけで、そもそもどうやって副業(めんどくさいんで表現は副業にまとめます)見つけんの?という方も少なくないと思います。
副業探そう見つけよう、と頑張るよりも、企業で働く中で、少しでも企業外のことに目を向けて、動いてみることが第一歩かなと思います。事業である必要はなく、例えばボランティアでも、オフ会でも、セミナーや講演会でも何でもいい、会社とは関係ないコミュニティにどれだけ参画していくか、その中で面白いと思えることがあれば首を突っ込んでみる、程度で良いのではないかと。会社の外に目を向ける、というのは副業云々関係なく、ビジネスパーソンとしてとても重要なことですし。