【髙田明】持ち家の価値は故郷作り。「30年の体験」を買おう

2018/9/8
賃貸住宅に住み続けるか、いつか持ち家を買うべきなのか。誰もが悩む〝神学論争〟について、3人の有識者が論じるミニ特集「賃貸vs持ち家─私の答えを明かそう」。
初回に登場した経済評論家の山崎元氏は、人生の各ステージに柔軟に対応できるため、賃貸住宅に大きなメリットがあると説いた。
2回目の今回は、ジャパネットたかたの創業者・髙田明氏(69)に持論を展開してもらう。
髙田明(たかた・あきら)/J1「V・ファーレン長崎」社長。1948年、長崎県生まれ。大阪経済大学経済学部卒業後、阪村機械製作所入社。1974年、カメラのたかたに入社。1986年、カメラのたかたから分離独立し、「株式会社たかた」を設立。1999年、社名を「ジャパネットたかた」へ変更。2015年、ジャパネットたかたを退任。
──若手のビジネスパーソンに対して、賃貸住宅に住み続けるか、いつか持ち家を買うべきか、どちらを勧めますか。
髙田 家を買うというのは、一生の中で一番の決断かもしれませんが、今は低金利で住宅ローンを組めるから、買えばいいと思います。
ジャパネットたかたの若い社員も最近は家を買っている人が増えているなぁという印象です。東京の社員も、本社がある長崎県佐世保市で働いている社員もそういう傾向で、30代前半で買っている人もいます。
もちろん、都会に住んでいる人と地方に住んでいる人では世界が違うので、価値観や考え方も大きく変わります。
私は長崎県の平戸市で生まれて、大学で大阪に出ましたが、社会人になってしばらくして長崎県に戻りました。ずっと田舎で過ごしたので、賃貸よりは持ち家、マンションよりも一軒家がいいのかなと考えています。
──その理由を教えてください。