就活ルール廃止は、大学生と大学生活、就労環境にどのような影響を与えるか
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注目のコメント
新卒一括採用のシステム自体に無理が生じているので、いずれ見直しは避けられないにしても、新たなシステムに移行するまでの過渡期の痛みを誰が引き受けるかという話です。
筆者は、このしわよせを受けるのは「過渡期におけるボリュームゾーンの学生」だとし、数年をかけたソフトランディングの必要性を主張しています。
「非正規雇用の増大」と「就職氷河期」のダブルパンチの影響を受けた世代が、ちょうど第2次ベビーブーム世代だったことが、第3次ベビーブームの消失=少子化の深刻化=国内市場の低迷につながったことが連想されます。
学生側にすべてのしわ寄せを押しつけてしまうと、後々で企業も大きなしっぺ返しを受けることになります。
企業サイドとしては、学生にとって価値のあるインターンシッププログラムの実施など、丁寧な採用プロセスによってミスマッチを減らすなどの努力が必要だと考えます。就活ルールは歴史的にも何度も何度も作っては破られ作っては破られ、しかも日本に限った話ではないのでまあちょっと落ち着いてその辺も見てみたらいいんじゃないでしょうか。ちょうどこれに関係ある研究でノーベル賞とったAl Rothの本がつい最近日経文庫になったから
https://twitter.com/ecohis/status/1037038229239681024
みんな買いましょう!(僕も解説書いてます :-)
あともうちょっとだけ真面目に書くと、別に就活時期の制限とかは日本に特有で自由を制限するから悪いとか学生が意識改革して早くから社会人になる意識を持てば良いとかそういう単純な話では全然なくて、個々の学生や
企業の最適戦略が社会全体の効率性を損なう可能性がある状況においてどういう制度を設計すればよいか、みたいな話が学会、実務の両方において主流です。時期を決めた採用敢行が全時代的でグローバルスタンダードからはずれてる、みたいな論調が散見されますけど、少々単純化しすぎた意見と言わざるを得ないと思います。企業目線で見たら「ルール変更・廃止」という大きな流れだけど、学生にとっては、卒業して社会人になるタイミングは、その一年、その一回しかないわけで、その重みをきちんと考えてほしいなと思うのです。
でもそうは言っても、どうなるか見えないからこそ、学生たちにも、自分の未来を自分で守ることを意識して、行動してほしいなあと思ったり。