【菅義偉】「国を動かす人事」たった一つの基準
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日々、会見で国民とメディアに情報を発信する官房長官には「伝える力」が不可欠です。アルジェリア人質事件は、菅さんの圧倒的な伝える力を示した機会だったと思います。
石油やガスの資源開発とプラント工事で世界をリードする日揮。そこで働く人たちがテロに巻き込まれ、日本人だけでも10名の命が奪われたその時、官邸の会見場では、アルジェリアから入る情報を伝える菅さんと、テロに巻き込まれた人たちが誰で、どんな状況にあるのかを辛辣に聞くメディアとの対峙が続きました。
精査した情報でなければ言葉にできない官房長官と、日本人の被害を一刻も早く報道したいメディア側。家族の要望もあり、被害に遭い命を落とした方々の名前を伝えない、と決めた菅さんは、殺気立ち気色ばむメディアに向ってこう短く話すのです。
「日本人の安否に関しては、厳しい情報に接しています」と。
メディアの人々は、この言葉で、人命が複数奪われたことを一瞬で理解します。そして、菅さんのこの発言を境に会見場は落ち着きを取り戻していったそうです。
政権がスタートして1ヶ月、こうした危機に、あの場面でこの一言を発することができた菅さんの感性に、言葉と文字を生業にする者として強い関心を持ちました。菅さん、つまり政治家の語彙力とコミュニケーション力に対する関心が、菅さんへの取材の発端でもありました。
2012年の自民党総裁選の前、菅さんが銀座の焼き鳥屋で安倍さんに総裁選出馬を迫り、再び総理となってくださいと告げた場面は、政界史には残らずとも、時代の転換点であった思います。官邸主導の人事を実現するための内閣人事局は必須。そこに対して傲慢とかいう報道が起こったりするのは理解に苦しむ。今回のインタビューの論旨も明確。こういった情報発信くし返して欲しいな
私たちは、国民の皆さんと約束した数々の公約を実現するために仕事をしています。人事の基準は「そのために尽くせる人か、そうでないか」しかありません。尽くせる人であれば慣例にとらわれず、抜擢し登用します。内閣人事局について批判があります。森友問題での公文書改ざんは内閣人事局があるゆえの官僚の忖度があったから、とされたためです。
野党だけでなく、自民党総裁選を競う石破茂議員も「内閣人事局を見直す」と発言しており、政治的な論点となっています。
ただ、内閣人事局はそもそも官僚主導から政治主導へ切り替えるために取り組まれたもの。官僚に比べて、政治家は結果責任も説明責任も求められ、選挙もあります。官房長官が指摘しているように、公約を実現させるために人事を行うことは、私は必須だと考えます。