ゆとり教育、受けたけど
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今朝の朝日新聞に、先日企画したゆとり教育をテーマにしたセッションの様子が掲載されています。
ゆとり教育を受けた当事者世代が、ゆとり教育の生みの親とも言われた元文部官僚の寺脇さんと、ゆとり教育の意図や功罪について議論しました。
私たちの時代は、3.14だったのに…という、世代間の不毛な戦いが、ゆとり教育を難しくさせてしまったのだなという悲しい印象を受けました。
私たちの世代は私たちの世代、次の世代はまた次の世代で、環境も必要とされる教育も変わります。
自分の成功体験にしばられず、教育のあり方を考えていくことが重要と感じました。
そして、ゆとり教育の根本にある主体性を育むといった思想は、先日文科省が発表したsociety5.0における教育の報告書にも色濃く残っている印象を受けます。教育は、全員が受けてきたもので、比較もできてしまうこともあり、印象論で議論がしやすいものです。加えて、世代間比較の際に、上が下を今の世代は素晴らしいという言説が起きにくいこともあり、尚更加速します。
ですので、賛成・反対どちらでもよいのですが、議論の際には最低限の背景知識を持つことが必要だと感じています。物事にはメリットもデメリットもありますから、賛成しかないのもまた怖いことです。
おすすめ書籍は下記です。
「ゆとり」批判はどうつくられたのか: 世代論を解きほぐす「ゆとり教育」のブランディングに失敗し、その内容にも失敗したということでしょうか。
円周率3のイメージも強く、ただただ学習内容を簡素化して、学習時間も削減するような教育レベルを下げるようなイメージがついてしまったことが問題だったのでしょう。
そのような中で、記事にも書かれているとおり、総合学習の時間などをうまく使えない現場と政策の解離といった実際的な部分も重なったのかと捉えています。
個人的にはなぜ大人が週休2日で子供は週休1.5日なのだろうと思っていたので、週休2日になって色々と時間が増えたのは良いことだったようにも思います。(まあ、ほとんど遊んで過ごしていましたが・・・)
また、ゆとり世代だからどうと思うことはなく、がんばっている人はがんばっていて、ゆとり世代と一括りにされている少し下の世代を応援したい気持ちでみています。高校生が入院している時に勉強していたり、将来の夢の話をしていると未来に明るさしか感じませんし。
教育現場からは離れてしまっていますが、英語のスピーキングが重視されるようになったり、ダンスやプログラミングなど様々な変化は良いものと捉えています。できれば短期的・長期的な評価をしながら「改善」していっていただきたいです、今後も。
財源の問題や雇用の問題もあるかもしれませんが、電子教科書を導入したり、各教科の指導は動画などの教育コンテンツを利用するといった変化も待たれます。