【竹内薫】プログラミングの「天才たち」に共通する学び方

2018/9/2
前回
【竹内薫】ゼロから学べる「数学とプログラミング」の話
クリエイティビティとは何か
──AI時代に必要なのは、前回お聞きしたような数学的なクリエイティビティだとおっしゃっていますね。
現状は、AIは「自意識」を持っていません。自意識が出てくるまでは、シンギュラリティの心配もないと考えています。つまり、彼らは「自分」という概念がないので、「自分だけが生き残る」ということも考えられないわけです。
「自分」があると、「自分だけ」や「自分以外」という思考が生まれます。人間との関係も考えるようになり、「自分が生き残るために、人間は邪魔だ」という方向になる可能性はあります。
でも現状は「自分」がないんだから、今は完全な道具なんですよ。僕は、これを「ゾンビ」と呼んでいます。
ゾンビだから、別に怖がる必要もないし、単なる道具として使えばいいだけです。パソコンを使うのと全く同じで、我々がクリエイティブな案でどんどん使えばいい。それが、私の今の発想ですね。
結局、人間が生き残る道は、AIをクリエイティブに使いこなすか、そうでなければ、コンピューターやAIに関係のない世界を生きていくことでしょう。それもクリエイティブに生きる方法の一つですから。
例えば、芸術系もそうですし、保育士や医者、セラピスト、また弁護士も、事務処理側ではなくて、「人間と関わっていく」中で成果を出していく交渉事は、実はすごくクリエイティブですね。
なぜなら、結果も、相手の出方も分からない状況で仕事しているわけですから。それは、すごくクリエイティブな仕事です。まさに、人間の領域なんですよ。