【竹内薫】ゼロから学べる「数学とプログラミング」の話
2018/9/1
長年、物理学や数学の魅力を伝えるサイエンス作家として活躍し、テレビでのサイエンス番組にも出演してきた竹内薫氏。2016年からは、フリースクール「YESインターナショナルスクール」を創設し、プログラミング教育にも尽力している。その竹内氏にその背景と、大人も子供も知るべきプログラミングの基礎を聴いた。
終わりゆく暗記型学習
──なぜ、サイエンス作家として活躍する竹内さんが、プログラミングの学校を始められたのですか。
長年、「科学を伝える」ことを仕事としてきましたが、実は、元々の専門は理論物理学で、さらにさかのぼると、科学史から始まっているんです。
科学史では、科学の歴史にまつわる色々なことを勉強するわけですが、その中で、学んだことの一つに産業革命がありました。今は、「第4次産業革命」と言われますが、もちろん18世紀の第1次産業革命から学んでいきました。
科学史の分析では、その産業革命の時に「何が起きていたのか」、例えば「教育がどう変わってきたのか」という視点で考えます。その中で、産業革命が起きて、新しい人材育成の方法が出てきたことが分かるんです。
逆にいうと、第1次産業革命が始まる前は、今のような学校教育はなかったんです。
唯一、プロシアではありましたが。時代とともに、軍隊的に、従順で、忠実に命令を実行できる兵士を作る教育が登場してきます。今の日本、あるいは世界中の多くの学校で行われているような座学形式の暗記型のスキル学習ですね。
この学習方法では、教科書があり、板書をノートに取り、テストを通じて学習内容が身に付いているかが確かめられます。また、学年が1年ごとに分かれていて、科目も別れていますよね。
だけど、これは決して人類がずっとやってきた教育ではないわけなんですよ。
──今でこそ当然だと思ってしまっているが、歴史を通じてみると、別に当たり前でもなんでもない。
そうなんですよ。ビジネスでも、「みんなが会社に入る」という考え方なんて、江戸時代にはもちろん存在してないわけですよね。
そして、先述の通り、今は「第4次産業革命」という新たな時代に突入しています。
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