この連載について
小売企業とメーカーの間で「逆転現象」が起きている。スタートトゥデイが発表したプライベートブランドを、大手メーカーが真似し始め、アパレルの世界では小売が「ものづくり」の先頭を走っている。「PBvsNB」の最前線を追った。
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自社ブランド商品の「無印良品」および「MUJI」を展開。衣服・雑貨、生活雑貨、食品などのオリジナル商品を通してライフスタイルを提案。カフェ、キャンプ場運営や、住宅販売も手掛ける。
業種
生活雑貨店
時価総額
6,938 億円
業績
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「ユニクロ」や「ジーユー」などの、SPA型低価格衣料専門店を展開。特に中核事業であるユニクロは中国・アジア地域を中心に出店を加速。世界でも上位の売上高を誇る。
業種
カジュアル衣料専門店
時価総額
14.9 兆円
業績
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家具・インテリア首位。製造物流IT小売業をコンセプトに、中間コストを極力削減する独自のビジネスモデルを展開。2021年に島忠を子会社化。DXも内製化すべく、2022年にニトリデジタルベースを設立。
業種
家具・インテリア専門店
時価総額
2.61 兆円
業績
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SPAの雄の3社を、大きな歴史感で価格→品質と捉え直しており、なるほどさすがの論考。そして、今後については「新たな体験価値、共感性」が重要という指摘も非常に納得感があります。個人的な感覚としては、この部分の点数付けがかなり厳しいという印象です。例えば無印はネット勢も含めてみても圧倒的にストーリー消費的だと思いますし、たいしたポイントもつかないのにみんなが喜んで使うアプリも革新的とまではいきませんが店頭での体験価値を上げています。ユニクロもアクセンチュアと組んでデジタル子会社を作り店頭での購買体験の革新をめざしておりここまで踏み込んでる会社も他にないでしょう。今のところもっとも進んでいるだろうGUのセンター北の店くらいだと、意欲はわかるがまだまだ、という感じではありますが。この中だとニトリの点数が低いのは同感で、家具領域は競争が遅れていてまだまだ価格で引っ張れるし、商品特性もありネット勢もまだまだ弱い、ということも一因かと思いました
思考が刺激され、議論になる素晴らしい記事、ありがとうございました
これからの小売店舗は「ストーリー」を語る場所になります。これは本稿で取り上げた3社に限らず、全ての小売業に言えることだと考えています。
山手さんには今回、この3強とPBの歴史を重ね合わせながら、日本の小売業界の過去、現在、未来について寄稿してもらいました。ぜひとも、ご一読ください。
①はニトリの2014年の記事。円安になったなかで値上げをしていく宣言をしたあたりの記事だが、単価を上げても顧客を満足させることができるということへの驚きをコメントした。一方②は2016年のしまむらの記事で、それも値上げへの言及。ただ、実際にはその後に回復は持続しなかった。
では、未来はどうか?
競争の軸が変わって、共感性と体験価値が重要になってくる可能性もある。一方で、ユニクロとか従来からいるプレイヤーについてより品質要求が高まったりするなかで、再度価格サイドにホワイトスペースができる可能性もあると思う。
別の業態だが、③はXiaomiの2015年の記事。ハイエンドを品質100点、価格100点とすれば、品質70点の製品は価格70点では売れず、50~60点であれば売れるところを40点で売っていて、他の同様の価格帯の製品より圧倒的に良い品質がシェアの背景というもの。
海外でいえばメイソーとかがそういう戦い方をしていると思うし、量が品質向上につながるのが歴史でもある。
伸びしろという点では、価格→機能→ブランドというサイクルで一番先に言っているのが無印、次がユニクロ、最後がニトリだと思う。「仮想敵」も無印はメイソーなどが新規参入でいて、ユニクロはZARAやH&Mと、ニトリはIKEAを追う立場。
進化サイクルで一番後ろにいるニトリが、一番成長余地があるように海外展開の度合い含めて思う。同じような製品がニトリと無印であり、ニトリが数分の一ということもあるし、ストーリーへの共感が進んでいるが、一方でそれが脆弱な可能性もある(自分も無印好きではあるから、説明できない強さがなにかあるのは間違いないのだが…)。そこでは、店舗ではないがアイリスオーヤマとかは競合の一つだろう。
①https://newspicks.com/news/731917
②https://newspicks.com/news/1484315
③https://newspicks.com/news/779240
ブランドストーリー・共感性で買うということは、モノ自体のよさという理由を超えてお金を払っている状態と解釈しています。何なら商品開発に参加しちゃうなど、一見するとお客さんがコストだけ負担してる状態も作り出してしまう例もあります。そういうのはやっぱり強い。
アパレルで言えばストライプさんもそちらに向かっているとの認識。NPでよく注目されるゾゾさんはこの辺どうなのだろうと思ったりします。そしてNPのコミュニティも共感性の強さという意味では近いものがあるかもですね。
顧客と社員と株主が全部一緒になって、みんなで会社やブランドのファンになっているような状態を作り出すということだと思います。
2012年「全国アウトレットモール番付」発表! 今年開業の木更津は?
https://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120809/1042397/?ST=trnmobile&P=4
顧客をよく知るからこその体験や共感の提供…知る=データの争奪戦、激しさを増していきそうです…
同時に個人的には消費の概念も変わってきているように感じる。C to Cの動きは従来の消費ではなく、売る側も買う側も驚きながらその渦に入り込んでいる。そこでの学びや行動がこれからのものづくりや消費に影響を持つようになると感じる。そういう意味でもテクノロジーは必須ですごくワクワクする。
また、モノにストーリーも自分も含めて消費者はストーリーのあるものを、自分のストーリー、例えばどう使うかどこに飾るか、どんな食べ方をするかを複数のコトと組み合わせて購買になる人も多い。しかもそんなことを考えずに無意識に。
製造も素材や労働の背景までうたう商品も多いが、さらにそのつくるエネルギーまで環境含めうたう時代が近いようにも思う。これが、価格まで含めて出来るようになったらと思うと嬉しさと怖さが入り混じります。