井の頭線に超高強度繊維補強コンクリート鉄道橋 国内で2例目
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超高強度繊維補強コンクリート(UFC: Ultra High Strength Fiber Reinforced Concrete)とは、現在一般的に製造・販売されるコンクリートとしては「最強」のコンクリートです。
どれくらい強いかというと、コンクリートの強さは圧縮に対する抵抗力であらわしますが、通常の建設物であれば設計強度はたとえば24N/mm2程度。これは缶コーヒー大(直径50mm)のコンクリートの上に500kgの重りを乗せても壊れない強さに相当します。
なんて説明を聞くとコンクリートはもともと圧縮に対してはメチャクチャに強いのがわかりますが、こちらのUFCでは圧縮強さはおよそ200N/mm2程度。まさにケタ違いの強さです。圧縮ではまず壊せません。
強さの秘密はセメント以外の微細な粒子材料を採用することによりコンクリートの構造が非常に緻密であること、さらに工場製造品で熱をかけることにより化学反応を促進して品質も安定していることなどが挙げられます。
コンクリートの弱点は引張力ですが、これに対しては細い繊維を入れることにより補強を図っています。曲げに対する抵抗性も通常のコンクリートに比較して10倍程度優れるものになります。
強度ばかりに目がいきがちですが、個人的にはUFCの真骨頂は超耐久性にあると思います。
UFCは製造時に熱をかけるため熱収縮によるひび割れを懸念して、中に鉄筋を入れることを許容しません。鉄筋無しでも相当の加重に耐えられますし、鉄筋をカバーするために部材厚が大きくなってはUFCの良さも半減です。
というわけで内部鉄筋の腐食による心配がクリアーされます。
プレストレスを入れる際には外ケーブルが基本になりますが、超高強度により圧縮力の蓄積を大きくでき、コンクリートの外にあるので点検や維持管理も容易です。
なにより、高強度はコンクリートの組成が緻密であることの裏返しなので、劣化因子の侵入を防御でき、摩耗や疲労に対する抵抗性も抜群です。
UFCは高級材料のため、通常のコンクリートとは価格までもケタ違いですが、軽量化による断面削減と工期の短縮と省力化、そして耐久性を見込んだライフサイクルコストをしっかり算出することができれば十分に魅力的な材料だと思います。
超高強度繊維補強コンクリート、おぼえてくださいね。
磁石の方
少し違うので後で雑記帳に文字数追記
名解説頂きました。(おそらく期間限定)
https://newspicks.com/news/3245878
超高強度繊維補強コンクリート、覚えました🤘
1点質問なのですが、機械構造的な、あるいは破壊挙動的な視点からもコンクリートにおける繊維補強のメリットは挙げられることはありますか?
例えば、次世代旅客機であるボーイング「777X」へ搭載予定の最新型航空機エンジン「GE9X」に採用が決定されている繊維強化セラミックスでは、SiC繊維をセラミックス母材に編み込むことで、衝撃を受けた際の、き裂分岐やその進展を構造的に制御して、脆性材料であるセラミックスをより粘り強くする効果を持たせたりしています。ただこれらの繊維強化セラミックスは、強度向上というよりはじん性対策が主な目的ですので、構造的なメリットを高めているのかと思います。繊維補強したコンクリートでは主に安田さんが挙げて頂いた、強度と腐食性に着目した設計なのでしょうか?あと引張り曲げなのか、圧縮なのかで異なるかもしれませんね。
コメント遅くなりましたが、お時間ありますときに、ご回答頂けると嬉しいです🤘
(コンクリートとセラミックスで、繊維補強というか繊維強化というかで異なるのも面白いですね。)
◼️航空業界の将来を左右する新素材「SiC繊維」 日本カーボンと宇部興産しか作れない
https://goo.gl/QGUehH
(ヤマサキさまありがとうございます。)
あ、忘れてました、安田さんまた文字数制限ですね...追記
Yamazakiさん!
おにいさんの期間限定コメント教えてくださってありがとうございます!いつもホント感謝してます♡
安田さん
今回もありがとうございます!
超高強度繊維補強コンクリート
覚えておきます!
でも、終電から始発の間でって、凄い!