【荻上チキ】「分ける教育」から、「混ぜる教育」に脱皮せよ
2018/8/31
健常者だけをモデルとした社会設計
──では、最後は教育への提案についてです。荻上さんは、発達障害の子と健常者の子を「混ぜる教育」を提唱しています。発達障害の人と協働していくことは、大人の社会でも重要だと思いますが、そのメリットはなんでしょうか?
荻上 障害学という大きな文脈で見ると、これまでの障害者教育は、普通学校と特別支援学校に分離されていました。
でも、今後はそういった「分ける教育」から「混ぜる教育」への転換が必要だと考えています。
なぜなら、障害者が支援学校からそのまま障害者センターに雇用されていると、健常者コミュニティーには触れにくいという状況が続いてしまうからです。そうなると、ダイバーシティーを包摂する社会を設計するという議論がなかなか進みません。
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この連載について
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたち。これらのイノベーターたちは今、何に注目し、何に挑んでいるのか。毎週2人のイノベーターたちに、さまざまなテーマで大いに語ってもらう対談企画。
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