【3分解説】便利さより楽しさ。ドンキ流「アマゾン時代」の生存戦略
コメント
注目のコメント
ぼくが在籍していた頃の2010年当時の楽天市場のかつてのコアコンセプトは「Shopping is Entertainment!」というものでした。Amazonは自動販売機で、楽天はバザールであると。投資家からは、「楽天市場はドンキホーテみたい。探しづらくて不便」という批判もたくさん浴びていました。
楠木さんのいうように、一見非合理的に見えて芯を食っているストーリーが本物の戦略であるとするならば、ドンキホーテの「便利さより楽しさ」の価値を届けるというコンセプトはまことに芯を食っていると言えます。
普通じゃないデジタル戦略を目指すのであれば、ドンキとかはスマホというよりもうVRとかARを前提にした店舗設計とかにしてしまって、店内を巡ることそのものが異空間体験である、とかしたらめちゃくちゃヒットしそう。IKEAも家族での休日の郊外ショッピングモール巡りの代わりに「ライフスタイル・ブラウジング」を楽しむみたいな感じですしね。
ユニークで浸透しやすいコンセプトが大事であるとあらためて実感。友人の僧侶が「世界は二分してるじゃなくて、そもそも別れてない」と言っていました。
善と悪、陰と陽、これらが世界にそれぞれ別れて存在しているのではなく、両方あることがそもそも世界である、ということだと解釈しました。
合理があれば必ず非合理もあって初めて世界が存在するのだとすると、Amazonという合理が大きくなればなるほど、ドン・キホーテという非合理が大きくなる、と。これは、世界の真理を表しているとすら言えるのではと思います。ドンキが「リアル×ネットの融合」を始める! すごいニュースです。
年内をめどに、アナログとデジタルのスーパーハイブリッド店舗を立ち上げる予定とのこと。
「ドンキホーテという魔境の中でスマホを使うと、とにかくドキドキワクワクするような色んなイベントが起こる、ということです」「例えば、普通は買い物をしないとポイントがつかないところを、ドンキの店舗内を500歩分歩くとポイントがスマホ上に落ちてきたり、メーカーがプロモーションしている商品の前にくると自動的にスロットが周り始めたり…」
デジタル側からリアルとの融合を図っているアリババやアマゾンに対して、リアルからデジタルとの融合を狙うドンキ。
売上1兆円を超え、三越伊勢丹を超える大きな決め手にもなるのではないでしょうか。
ドンキがどのようなデジタルインフラを構築してくるのか?
大いに注目です。