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帝国データバンクでは日々の倒産取材の中で、東日本大震災による直接、間接的な影響の有無について、関係者から必ずヒアリングしています。

この結果、震災の影響を受けたことで倒産した企業(負債1000 万円以上、個人事業主含む)を「東日本大震災関連倒産」と定義し、震災発生直後の2011年3 月から毎月集計しています。

これによると、今年7月までの7年5カ月における「東日本大震災関連倒産」は、全国全業種の累計ですでに2000件を超えました。今回の「こうして企業は倒産する」はそのうちの1社、岩手県大船渡市に工場を持つ、ある水産企業の再建に向けた取り組みを紹介します。
東日本大震災から7年。メディアの報道も減り、震災について考える機会が少なくなっていた中でこうした倒産情報を聞くと、いかに震災の影響が大きかったのかを改めて思い知らされます。

今回の倒産は、理由が中国の乱獲などによるサンマなどの不漁なので、震災が直接的な理由ではありません。ただ、まさか再建の過程でかての支給した補助金が問題になったのは意外でした。

今回の倒産は震災関連の氷山の一角。まだまだ余波に頭を悩ます企業があることを、思い起こさせられます。
NPOカタリバで岩手県、宮城県での放課後学校「コラボスクール」を実施する際に、よく話し合っていたのが、我々はどこまでを目指すのかという議論でした。

震災によって塾など学習環境が失われたことによる学力低下を一時的にサポートして震災以前に戻すことは短期的なゴールにはなりますが、それだけで良いのかどうか。震災以前から高齢化も進んでいる中で町として復興させていくとなると、それは震災以前に戻すだけでなく、少子高齢化や過疎化の問題にも向き合わなくてはなりません。そのためには生徒の学力を上げるだけでは十分ではなく、彼ら彼女らが当事者意識をもって自らの町を見つめ、将来的に地域を担っていける人材になりうる力をつけることが必要です。

つまり震災というマイナスからゼロへ戻すプロセスに加え、ゼロからプラスにするところまで持っていかなくてはならない。その目標とアプローチについて何度も話し合い試行錯誤していました。

この記事からは、まさにマイナスからゼロに戻すということに加えて、ゼロからプラスにもっていくことを両立させなくてはならない難しさを感じました。ピークの300億から100億まで売上が落ちていた中での震災、そして復興半ばでのサンマ不漁。復興だけでも大変な中で外部環境に追い打ちをかけられると、それに抗う力はそうそう残っていないことを改めて思い知らされます。
震災の後、石巻市の漁業関係者に取材したのを思い出しました。その方は、すでに死にかけていた地元の漁業は
震災で本当にゼロからのスタートになった、
と話していました。
だからこそ!と前向きな方でした。
あの後、どうなったんだろう。

漁場が傷ついていますし、人材は減っています。
目に見えてくる課題、その逆で成果も
時間が経って現れてきている。
この連載について
信用調査のプロである帝国データバンクの記者たちが、NewsPicksだけでお送りするオリジナル連載「こうして企業は倒産する」をリニューアルしてアップデート。話題の倒産を追う「倒産ルポ」、マクロの倒産動向の解説、最新の産業トレンド、独自の特別企画レポートなどを毎週木曜日にお届けします。