AI、独占より民主化を ブラッド・スミス氏
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注目のコメント
タイトルはチープだが見識に富んだ談話。
金融とテクノロジーは似ている、と思う。どちらも人の活動をレバレッジする。その分どちらも外部性を伴う。金融が市井の人々に嫌われ、テクノロジーイノベーションが一般の人々を恐れさせるのは、多くがその負の外部性の故だろう。金融もテクノロジーも、だからと言って革新すべきではないということにはならないし、革新を放棄して良いということにもならない。そもそもイノベーションはヒトの本性から来るものであることが明らかになりつつあるようで、ヒトはイノベーションをせざるを得ない存在だ。負の外部性にもかかわらずイノベーションを実地に投入するためには、そのセクター、企業に対する社会的信頼が不可欠だ。金融革新であれ技術革新であれ、社会に信頼された状態を保ってこそ、これを実地に大々的に展開することが社会的に許される。
社会的なインパクトが小さいスタートアップはこれとは少し異なる考慮が許されて然るべきだが、大企業にはこの目線は重要だろう。社会に向き合う姿勢としては、やはり老舗のMicrosoftは大人の見識を持っている、と感じた。AIのシステムを誰もが利用できるようにすべきというマイクロソフト社長の主張です。
GitHubの買収など、マイクロソフトの最近の動きもこうした考え方が根底にあると考えられます。
AIシステムはプログラムだけでなく、学習用データあるいは学習済みモデルもなければ動かないことが課題になります。
たとえば自動運転のAIであれば、アノテーション済み動画データや道路データなどが必要になってきますが、膨大なコストを要するこうしたデータへのアクセスをどのような形で認めるか。
あるいは、個人情報など機密性の高いデータはどうするか。
データや学習済みモデルの共有のあり方には要注目です。