【独占1万字】「神の領域」なのか。クリスパー発明者が語る、人間の未来

2018/7/29
人間の定義を変える発明
人類が初めて手にした進化の道具──。
誰もが、遺伝子を正確に編集できる革命的テクノロジー「CRISPR-Cas9(クリスパー・キャス・ナイン)」。このゲノム編集技術の登場で、これまで我々が「運命」だと考えていた自らの遺伝子までをも、操作できる時代が現実味を帯びてきた。
これまで克服できなかった遺伝性の難病治療のほか、効率的な農作物の開発など、未来への期待が高まる一方で、親の思い通りの容姿や知能を遺伝子レベルで施す「デザイナー・ベビー」の誕生が危惧されるなど、大きな議論が巻き起こる。
まさに人間の未来を左右するこのテクノロジーを生み出したのが、カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウドナ氏だ。すでに世界中の科学賞を総なめし、ノーベル賞獲得も最有力視されている。
彼女は、いかにしてこのテクノロジーを生み出し、そして、今後いかに活用していくべきだと考えているのか。究極の狙いは何なのか。
NewsPicks編集部は、来日中のダウドナ氏に単独インタビューを敢行し、その胸中を聴いた。
膨大なビジネスチャンス
──CRISPR-Cas9を発表されてから、このテクノロジーには世界中の研究者や企業が群がり、大きなムーブメントを起こしています。この流れをどう捉えていますか
大きく、2つの流れを感じています。