農と食をつなげる「6次産業化」のリアル
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注目のコメント
昨日の記事でお話を聞かせていただいた宮内さんにご紹介いただき、大分県の農家さんを2件取材しました。お二人の話を伺いながら改めて思ったのは、農家はともすると一般的な企業経営以上にリスクをとらなければならないということ。特に村田さんの「農業は先に大きく設備投資をした方がいい」という話には驚きました。
お二人ともまわりから農地を借りてくれないかという相談をよく受けているとのことで、初回記事でふれた高齢者の離農の話をよりリアルに感じました。
さらに、単に直接販売するだけではなく、そこを効率化しスケールメリットを出すために新しいかたちの共同体を作っていくという流れも、今後増えていきそうです。
本日もみなさまからの専門的なコメントをお待ちしています。今後、技術革新で生産性が上がれば当然農産物の価格は下がっていくでしょう。
小規模農家は価格や安定性では対抗できないのでこれからますますファン商売になっていくと思います。
そう考えるとよりトンがって明らかに違う農業をやって発信したところの方が生き残りやすいし、
チームを作って同じブランドで出せればある程度の安定出荷も可能になるので有利でしょう。
しかし小規模農家ほどこだわりが強くチームを作るのが苦手なのが実情。先日から嫌な予感はしていましたが、どうにも農業=小規模 みたいな先入観から事例紹介している感じがします。
経済等に重点を置いているnewspicksですら、何故か農というバイアスがかかると、生き方的な方向に行ってしまうんだなーというのが印象です。
どうせアップデートとまで銘打つなら、市場占有率の高い大規模JA vs 企業取引主体の企業的農家 vs 零細農家
みたいな感じでそれぞれの数値比較で色々議論を巻き起こしてほしかったですが、これでは農の現場からの議論はあまり期待できないので残念。
一点、
「つまり多くの農家は、いまだに販路を農協に頼っているのが現状だ。」
うちはほぼ農協取引は無いので農協の肩を持つわけではないですが、農協=悪という小泉進次郎氏が作り出した印象は間違いです。
農協は巨大なために得意なこと、不得意なことがはっきりしています。大規模産地などのように数がまとまるところなら農協は圧倒的なインパクトを出せますし、生産農家さんもきちんと世代交代してますし、儲けることにギラギラしています。また小規模産地でも肥料屋としては優秀ですし、運送手配なども優秀です。事務仕事も取引規模によっては農協を通した方が管理費が安くなることもあります。市場におけるインパクトは圧倒的に農協が抱える巨大生産地です。反対に個別営業少量開拓などは苦手で、そもそもの土俵が個別で取り組む零細農家と違うので比較しても有効なデータは取れないですし、苦手な部分を取り上げて農協はダメだという結論を導き出すのは問題です。
ちなみにうちが営業して開拓した取引先に農協を通した形で出荷して事務手数料を安くしたり、お互い(うちと相手先)面倒を省け、かつ輸送料を安くしたりもできます。
事務手数料はこちらの言い値で設定させてもらってます。このように使い方によっていくらでも利用価値があるのが巨大組織農協です。
ステレオタイプに農協はダメだという時点で取材というか、農という商売の多様性に対する認識が不足しすぎていて、「農をアップデート」と言うのはちょっと…。