「会社の企業価値を最大化するために、 A. 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し、(外部からの資金調達) B. 既存の資産・事業から最大限にお金を創出し、(資金の創出) C. 築いた資産(お金を含む)を事業構築のための新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し、(資産の最適配分) D. その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する(ステークホルダー・コミュニケーション) という一連の活動」
King HIDIEさんが冒頭に書かれている『資産Assetの潜在的な価値を高め、その為に何にいくらどのように資金を投下するかをマネージする』という点に対して、朝倉さんが書かれているA~Cがフェーズによるものだと思う(A~Cがお金に関してで、それぞれについて毎回Dが必要)。 それはKing HIDIEさんが書かれている事業と密接にかかわり、調達をして投資するほうが期待値が高いフェーズ(スタートアップや新規事業)、効率化や売却をするほうが期待値が高いフェーズ(成熟事業)など、事業資産の位置づけで何が重要かが変わる。
引用メモ①(コーポレートファイナンスの定義) 「会社の企業価値を最大化するために、 A. 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し、(外部からの資金調達) B. 既存の資産・事業から最大限にお金を創出し、(資金の創出) C. 築いた資産(お金を含む)を事業構築のための新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し、(資産の最適配分) D. その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する(ステークホルダー・コミュニケーション) という一連の活動」
すなわち、株式価値・企業価値向上にコミットし、結果をもたらすプロフェッショナルでなければなりません。
また、CFOはCEOのビジネスパートナーです。CFOは、事業を深く理解し、持てるネットワークから業界のインテリジェンスを結集し、主に財務的な見地からCFOの考え・分析をCEOに示します。もって会社として最良の経営意思決定ができるようにします。
細かい点では、以下のような役割もあります。
・Devil’s advocate:
多数意見に対してあえて反論を行い、多数意見の妥当性を検証する。嫌な役回りですけどね。ちなみにユダヤの世界では、「全員一致の意見は危ないから、やめとけ」という考えがあります
・Chief Risk-management Officerを兼務:
想定外の事象による損失を想定する。High impact with low probability risksを無視してはいけない
・投資に対する説明責任:
会社にあるカネは、人のカネです。株主やデットホルダーから預かったカネを使う際に、使い方の妥当性に対して説明責任を果たせるようにする。投資であればNPV/IRR分析、経費であればROI分析など
(上記は、私のCFOの師匠の一人である、元すかいらーくCFO・インテリジェンスCFOなどを歴任され、現オプトホールディングスでグループCFOを務める寺口氏からの教えをベースにしています)
拙著『ファイナンス思考』では、思いきってファイナンスを以下のように定義づけています。
「会社の企業価値を最大化するために、
A. 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し、(外部からの資金調達)
B. 既存の資産・事業から最大限にお金を創出し、(資金の創出)
C. 築いた資産(お金を含む)を事業構築のための新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し、(資産の最適配分)
D. その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する(ステークホルダー・コミュニケーション)
という一連の活動」
ファイナンスにまつわる業務を専門になさる方から見れば抜け漏れもあるでしょうし、ツッコミどころがあろうかと思いつつも、実務に携わるビジネスパーソンにとってはこの程度の整理で必要十分なのではないかと思いますし、これ以上の位置付けはノイズになるのではと思っています。まずはざっくりと全体像を掴むことが重要なのではないかと思う次第。
また、営業や研究開発など、直接的にはファイナンスに関わっていないように思える職種の方も「B.資金の創出」や「C.資産の最適配分」といった側面で、実はファイナンスに関与しているということが見えてこれば良いなと思っております。
ちょうどこんな記事も出てますね。
https://newspicks.com/news/3154083/
King HIDIEさんが冒頭に書かれている『資産Assetの潜在的な価値を高め、その為に何にいくらどのように資金を投下するかをマネージする』という点に対して、朝倉さんが書かれているA~Cがフェーズによるものだと思う(A~Cがお金に関してで、それぞれについて毎回Dが必要)。
それはKing HIDIEさんが書かれている事業と密接にかかわり、調達をして投資するほうが期待値が高いフェーズ(スタートアップや新規事業)、効率化や売却をするほうが期待値が高いフェーズ(成熟事業)など、事業資産の位置づけで何が重要かが変わる。
CEOについてフェーズごと(スタートアップ、グロース、マチュア、ターンアラウンド)に要件が違うという考え方があるが、CEOのパートナーという点と上記と併せて考えると、CFOについても同様にフェーズごとの要件があるし、それぞれで鍛えていく・採用をしていくのも一つのキャリアパス・人材戦略だと思う。
King HIDIEさん
https://newspicks.com/user/225356
引用メモ①(コーポレートファイナンスの定義)
「会社の企業価値を最大化するために、
A. 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し、(外部からの資金調達)
B. 既存の資産・事業から最大限にお金を創出し、(資金の創出)
C. 築いた資産(お金を含む)を事業構築のための新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し、(資産の最適配分)
D. その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する(ステークホルダー・コミュニケーション)
という一連の活動」
引用メモ②(ファイナンスと会計の違い)
「ファイナンスの場合、どういう意思をもって将来的な企業価値向上を考えてるか、つまり、自分の意思をどう込めてるかっていう点が大事ですよね。それに対して会計って意思を込めてやるものではなくて、きちんとしたルールにのっとって厳格にやるものなわけです。」
CFOの役割は朝倉さんがリストアップされた4つの機能で網羅していると思います。
外資金融業界出身か、公認会計士などの資格者か、事業部門出身者かなどについては、企業の置かれた環境とステージと、CEO, COOとのトライアングルのバランスの取り方によって最適解があるように思います。
海外ではCEO, COO共にかなりのFinance戦略の知見を持っている人が多いので、Financeのテクニックに長けたバンカーがCFOに収まると、トライアングルのバランスが良く機能するのではないでしょうか?
一方で、財務諸表の仕上げといった地道な作業、そしてロードショーでの「うまく行って当たり前、さもなければ」という業務があります。