[東京 12日 ロイター] - 日経平均をTOPIXで割ったNT倍率<.NTIDX>が12日、12.98倍まで上昇した。終値ベースでは1999年3月15日(13.03倍)以来、約19年4カ月ぶりの高水準。日経平均の寄与度の高いソフトバンクグループ<9984.T>など値がさ株が上昇し、日経平均を押し上げた。

12日の日経平均の上昇率は1.17%と、TOPIXの0.46%に対し2倍以上となった。日経平均を押し上げたのは複数の値がさ株だ。

ソフトバンクGは10連騰。米投資ファンドのタイガーが同社に10億ドル以上投資したことが明らかとなった12日は、6%を超す上昇となり、東証1部銘柄の売買代金でトップとなった。

また一部外資系証券が目標株価を引き上げたエーザイ<4523.T>も8%高となり、上場来高値を更新。大引け後に2017年9月─18年5月期の決算発表を控えたファーストリテイリング<9983.T>も3.8%高。3銘柄の上昇が日経平均を約161円押し上げた。

一方、TOPIXに影響力がある時価総額の大きい銘柄のうち、メガバンクはまちまち。JT<2914.T>、日本郵政<6178.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>はマイナス圏で取引を取引を終えた。日経平均は大幅高となったものの、東証1部の値上がり銘柄数は全体の56%にとどまるなど、TOPIXが相対的に出遅れる要因となった。

(長田善行)