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ここ数年の物性物理の世界のバズワードは「トポロジカル」と「量子コンピュータ」(こちらは20年以上前から)かなと思いますが、この研究はその2つに関連づけられているテーマで、ここ最近次々と新しい発見が続いていて期待値が高く、競争が激化していた領域です。

これまで理論的な予想や傍証はいくつか知られていましたが、今回、量子効果をかなりの精度で測定出来たことで、「世界で初めての存在の実証」として見做される可能性が高く、実証レースには一定の区切りがついたと言っていいでしょう。

今回は、蜂の巣格子上に1/2スピンが配置された局在スピン(絶縁体)系において、その幾何学的なスピンフラストレーションによって絶対零度まで磁気秩序を持たないスピン液体状態となり、電子スピンが複数のマヨラナ粒子に分裂するというキタエフ模型によって予想されていたものを、α-RuCl3という物質で実現したものです。私もフラストレーション系やスピン液体をやっていたので、とても懐かしいです。

他にも、トポロジカル超伝導体においてマヨラナ粒子を発見しようとしていたグループもいましたが、今回は絶縁体の勝ちですね。

「ヒッグス粒子」の発見とは少しイメージが異なり、自然界に実在しているというより、理論的に存在が予想されている粒子を物質の内部にいわば擬似的に生み出した(正確にはマヨラナ粒子ではなくマヨラナ準粒子であって、マヨラナ粒子と物理的に同等とみなせる粒子)、と言った感じです。

こうした例は他にもあって、例えば1929年にワイルが理論的に予想した「ワイル粒子」は2015年にヒ素化タンタル内で86年越しに発見されましたが、正直ここまで騒ぎにはなっていないですね。

話題性が大きいのは、マイクロソフトがノイズに強いとされる「トポロジカル量子コンピューター」なるものの実現を目指していて、その為に非アーベル量子統計に従う非可換エニオンと呼ばれる量子ビットを探していて、今回の発見はその理論的実現性が否定されないことを示したからでしょう。

かといって、普通の量子コンピューターすらできていないのに、もう次世代とは気の早い話。ぶっちゃけ役に立つとは現時点では思えません。どちらかというと物理的な面白さが先行しています。

研究目的に「量子コンピューター」を書かなくていい日はいつ来るんでしょうか。
量子力学の数学的な定義付けに多大な貢献をしながらも、人生の最期は悲劇的であったマヨラナ。こうして彼のような数学の天才の名がまた1つ、人類の文明が続く限り残っていくことは素晴らしいな
数学が発展しなければ、新技術も発展しないということが、この事例で素人なりに理解できました。人工知能も数学理論がまだできていないということですが、そうなんでしょうね。
量子コンピューターの実現に繋がる研究の成果。朗報ですね!
よっしゃ分からん。分かることといえば水鏡探偵でまだ量子コンピュータはネタになってないってことだ。