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EU諸国の中でも、難民・移民を積極的に受け入れようとするのはドイツだけになりつつありました。そのドイツでも野党はもちろん、連立与党の一部さえ、難民・移民の制限策を要求するようになり、メルケル首相もその方向に舵を切りつつあります。
 難民・移民の流入を制限するといっても、その方法が問題です。ドイツは受け入れないので国境で入国管理をする、ということは可能です。それで他のEU諸国に受け入れを求める、となると反発は必至です。現に、とりわけ難民移民が最初に到着するハンガリーなどの東欧諸国や、海路での到着地であるイタリアはEUそのものに入ってこないようにする措置を求めています。
 結果的に、EU域外の経由地、トルコやリビアなどに相当の資金を提供して、難民・移民をとどめる、あるいは追い返させる、という措置になりますが、メルケル首相や連立与党、特に社会民主党は、人道的観点から、この措置には踏み出さずにいます。しかし、それでドイツが受け入れないとなるという中途半端なことだと、ハンガリーやイタリアにとどめるのか、ということになります。それでは、ハンガリーやイタリアなどの政府とは決裂することになり、EUの存続にも関わります。
年間数十人の移民ならまだ受け入れられるが、数十万、しかも宗教を持っている人が来ると、社会は大きく変化する。それを受け入れるか、ヨーロッパでは当然考えるだろう。
EUの根幹には欧州の集団安全保障があるので、それが崩壊することは考えにくい。むしろ欧米流の民主主義の危機ではないだろうか。民主主義のコストは高くつくというが、まさに欧州の移民問題はそれを端的に表している。果たして民主主義が中露のような強権政治より優れいていると言い切ることができるのだろうか。