紙の時代は終わる。北欧製紙大手の「次の切り札」
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今、ヘルシンキに来ていますが人々がどれだけ木を愛し、生活に利用しているのかがわかります。これほど木を上手に使っている国は他にはないからです。
郊外にあるノキアの本社のロゴがマイクロソフトに代わって、木材の利用が減り、フィンランドは転換期に来ています。
しかし、フィンランドの教育は世界一です。子供のころから答えのない問題を考える習慣ができているのです。
記事に書いてる通り、木の次の使い方を模索しなくてはならない時期になりました。
答えのない問題ですが、フィンランドなら探せると思います。フィンランドは、先進国では珍しく輸出の2割を木関連製品(紙・パルプなど)が占める国。新聞紙や印刷用紙などの需要が縮小していく中で、「次の一手」として打ち出しているのが、バイオ燃料の製造。転んでもただでは起きない感じが頼もしいです。
長い間注目され続けているバイオ燃料。
この記事では木屑系の「バイオマス燃料」について語られていますね。
「バイオマス燃料」とは、ひと口に言ってもトウモロコシやら稲やらサトウキビやらいろいろありまして、所謂「バイオマス(生物資源)」を利用して作られる燃料のことになります。
実際こういった「バイオマス燃料」は2000年代初頭からかなり注目をされてきており、実はそこまで珍しい話ではないんですよね。
で、おそらくフィンランド製紙会社の凄いところは、「何が何でも木屑を使う」ということから発想をスタートさせているところなんですよね。
そして、そういう考え方だったからこそ、「木屑」を使ったバイオマス燃料を最大限に有効活用するためだけに、従来のバイオディーゼルの欠点である品質劣化を防ぐ技術をも開発し得たんだと思います。
つまり、
① 環境問題、規制、CSR
↓
② ディーゼルに変わる燃料を…。
↓
③ バイオマス燃料を使ってみよう!
という流れではなく、
① 無駄になっている木屑をなんとか有効活用したい!
↓
② 木屑系バイオマス燃料ってなんとか使えないか?
↓
③ そうだ、「木屑」を工夫してバイオディーゼルの欠点をなくせばいい!
↓
④ 新技術開発しちゃった!
という流れ。
ここが注目すべき点だと思います。
また、製紙業のピンチから少しでも「利益」をあげるため、「元々価値のないものであった木屑」を利用したので、当然、文中に書かれている下記のメリットは必然的にありますよね。
<以下抜粋>
何よりも、UPMの場合は、このHVOを木材の「残りカス」から製造していることが一番大きい。
先述のように、菜種油やトウモロコシなど食用作物を原料とする場合には、「食べられるものを燃料に使うのか」という倫理的な争点や、穀物市場の高騰を招くなどの問題が残っているためだ。