スキルのない大企業の中間管理職は本当に「ダメ人材」か
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この本には、もう一つの大企業出身者が有利な理由と、成功する上で大切になる一つのスキルが書いてあります。実はこれが経営では大きなポイントだと思うのです。
まず有利な理由は、OJTを含めた社内教育の充実。
新入社員から一定のレベルを確保するため、階層毎、年度毎に研修制度があります。
ここで企業経営を担うのに必要最低限のスキルを手に入れることができます。
とりわけ管理職になるには経営の一端を担い、部署でのマネジメントを遂行するのに必要なスキルが提供されます。これが買収後の経営に使えるのです。
もう一つ大切なスキルが、コーチング・ファシリテーション・カウンセリングのスキル。
これは本来は人間であれば誰もが必要なスキルではある。しかし、こと教えて貰い、かつ実践となると、まだまだ、リーダーとしての意欲の高い人か、人生で数々の失敗経験した人に限られる。
しかし、これからの経営では、コーチングなどのスキルは必須となる。自らもコーチをつけ、社内にはコーチング・ファシリテーションを普及し、カウンセリングで問題社員と向き合う。
この二つがさらにあるからこそ、企業経営はやりがいのあるものとして、成功が掴みやすくなります。理屈としては記事の書いてあることはその通りなんですが…。
個人のポケットマネーで買える規模の中小企業の社長って、究極のゼネラリストだと思うんですよ。営業、製造、資金繰り、自社に関わる何もかもの決断と責任を負うわけで。
「大企業の部長さん」というのは、そういう意味でのゼネラリストなのでしょうか。
「営業畑でやってきて営業部長になった」とか、そういうキャリアの方も多いのでは?と思います。
そこで「よし、じゃあ財務も分かるようになろう」なんて一念発起できるような方なら、ハロワで「部長ならできます」なんて言わないくらいには、何らかのスキルを備えてるような気がするのです。
だから、この記事には、事例と主張がイマイチ合ってないような、そういう矛盾があるような気がしますね。
それよりは、個人的には「副業としての起業」みたいなものをおススメしたいです。
記事では起業は勧めてないですが、それは「起業」の捉え方が狭いだけで、一口に起業っていっても「それだけで食ってく」というモノだけじゃないんじゃないかと思うのです。
それだけで生業にはならなくても、いくらかでも自分の実力で金が稼げて、会社では得られないスキルや人脈が得られて、それらを会社にフィードバックできて、生きがいにもつながる気がします。
そういう生き方ができる「部長さん」が増えたら、最終的には日本の生産性の向上にも寄与できるのでは?と考えますが…いかがでしょうかね。中小企業の場合、極度の人材不足の状態にあるので、上司は上司の役割だけを全うしているようではダメで、部下を管理するとともに、「上司と部下がともにアイデアを出し合い、実施する」スキルが求められてます。
・・・そもそも、これができる人は「スキルのない」管理職ではないですけど。