【マニヤン麻里子】10年以内に「日本の働き方」を変える方法

2018/6/27
息苦しい「労働環境」
「コーポレートコンシェルジュサービス」という言葉を聞いたことはあろうだろうか。企業の従業員のプライベートのお困りごとなどを、その企業に常駐するコンシェルジュがお手伝いするサービスだ。
日本にはまだ根付いていないこのサービスを始めようと、マニヤン麻里子氏が起業を決意したのは、自らの原体験がきっかけだ。
「今でも覚えているのは、日帰り出張から疲れて帰ってきた日の夜に見た、子どもの泣きわめく様子です。こっちが泣きわめきたい気持ちになり、誰にも見せられない顔をしていたと思います」
一橋大学を卒業後、フランスの大学院に進学。そのまま現地の出版社に就職し、数年後、帰国して証券会社に勤務する。その間に結婚と出産を経験。証券業界の面白さを知り、仕事に没頭する毎日を過ごしていたが、子育てとの両立には苦労した。
仕事、家での炊事、洗濯、子どもの寝かしつけ、保育園の送り迎え──。
目の前に現れるタスクをこなしてもこなしても、また次のタスクが現れる。休む間もなく何かしらをし続けないといけない状態に、疲労困憊していた。