【菊田洋子】たった1割の女性管理職を増やすことが急務だ
2018/6/25
女性が働き続けにくい業界
今年で創業30周年を迎えた音楽事業大手のエイベックス。そのグループ従業員数1440人のなかで最も役職が上の女性が菊田洋子氏だ。
菊田氏のゼネラル・マネージャーという肩書は、一般の会社で言えば事業部長にあたる。その菊田さんはいま、自社に女性管理職を増やそうとしている。
「もちろん当社は産休や育休などの福利厚生は整っています。ただ、女性管理職が少ない。執行役員なども含めて課長以上の管理職が男女合わせて200人いるのに対し、女性管理職は約20人。女性社員が全体の40%もいるのに、女性管理職比率が10%なんです」
ただ単に女性管理職を増やせばいいという問題ではないが、女性が制作の現場で長く働きにくく、昇進しにくい状況がある。
「私はずっとライブ制作の仕事をしてきたので、その例で言うと、そもそもライブが始まるのが夕方から。『夜』が主な仕事の時間帯なんです。労働時間も不規則だし、体力勝負のところがある。だから事務作業に携わる女性はいても、現場には男性並みに働ける若い独身女性しかいなかった」
一からのライブ製作
かくいう菊田氏自身、まさにその男性並みに働く若い女性だった。新卒で入ったのはNTTドコモ。法人営業部のSEとして働いていたが、プライベートではライブに通いつめる日々。
「長瀬智也がジャニーズジュニアだった頃から、彼の大ファン(笑)。TOKIOのコンサートに行くうちにライブ自体が趣味になって、RIP SLYMEとかELTも好きになり、エイベックスが主催する野外フェス『a-nation』も初期のころから行っていたんですよ」
NTTドコモの法人営業部ではフジテレビが主な顧客。サルティンバンコなどのイベントで、PHSを内線電話として使えるようにしたり、来場者がiモードでアンケートに答えられるシステムをつくっていた。
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この連載について
自分の力で「新しい価値」を作り出し、自由に発信し、キャリアも自身でクリエイトする女性たちが増加の兆しだ。そんな新時代の女性を代表する女性の働き方、生き方に迫る。
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